制約があると工夫が生まれる

 勤続22年の松浦正季(第二支店・南エリア)は、「終わりの時間」が決められたことで、「営業所内がダラダラから“キビキビ”に変わった」と言います。

「終わりの時間が決まると、その時間までになんとかしなければいけない、という気持ちになります。
 飲み屋さんで飲んでいるとき、お店の人から『夜11時で閉店です』と言われたら、飲み足りなくても出て行くしかないじゃないですか。それと同じです(笑)。
 2016年の全国高校サッカー選手権で、國學院大學久我山中学高等学校が準優勝をしましたが、そのグラウンドは野球部と共用で、サッカー部の使えるスペースは半面しかなかったそうです。
 しかも、平日の練習時間は2時間に限られ、朝練も禁止されていた。恵まれた環境ではありませんでしたが、制約があったから創意工夫が生まれて、準優勝という結果につながったと思います。私たちの仕事も同じで、『この時間まで』と制約があるから、『どうしたらいいか』を考えるようになる。それがいい結果になったと思います」(松浦) 

小山昇(Noboru Koyama)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。『1日36万円のかばん持ち』 『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』 『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』 『強い会社の教科書』 (以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】http://www.m-keiei.jp/