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トルコ中銀、リラ下落の中で予想外の金利据え置き

2016年12月20日

[イスタンブール 20日 ロイター] - トルコ中銀は20日、政策金利の据え置きを発表した。市場では、リラ安を受けて追加利上げに踏み切るとの見方が多かった。エルドアン大統領は、繰り返し利下げを求めている。

1週間物レポレートは8.0%に、翌日物貸出金利(上限金利)は8.50%に、翌日物借入金利(下限金利)は7.25%にそれぞれ据え置いた。

1週間物レポレートについては、ロイター調査でエコノミスト18人中8人が25ベーシスポイント(bp)の利上げ、5人が50bpの利上げを予想していた。上限金利については、18人中15人が引き上げを見込んでいた。

中銀は「最近の世界的な先行き不透明感の強まりや原油価格の上昇に伴う為替の変動が物価見通しの上振れリスクになっている」と指摘。慎重な金融政策スタンスを維持する方針を示した。

 「全体としての需要の動きは、これらの効果を抑制する」とも指摘。トルコの経済活動は第3・四半期の減速を経て、第4・四半期には部分的な回復を遂げているとした。緩やかなペースの経済回復が続くと見込んでいる。 

中銀は先月、約3年ぶりの利上げに踏み切っていた。

リラは、クーデター未遂事件後の弾圧に対する懸念やトランプ氏の米大統領選勝利を受けたドル値上がりを背景に、今年に入って対ドルで17%値下がりしている。

リラは19日に発生したロシアの駐トルコ大使暗殺を受けて下落したが、中銀の決定発表前の段階ではトルコ、ロシア両国が一致した姿勢を示していることから持ち直していた。金利据え置き後は、直前の1ドル=3.5095リラから3.5440リラに再び下落した。

エルドアン大統領は中銀に対し、利下げによって低迷する経済を後押しするように求めている。大統領は自らを高金利の「敵」と呼び、中銀は金利を高く設定しすぎだと非難してきた。

投資家はリラ高につながるような積極的な利上げを求めている。米国で連邦準備理事会(FRB)がこのまま金利を上げ続ければ、新興国市場からは高利回りのドル建て資産に向けて、さらに資金が流出し、リラはさらなる下落に直面しかねないからだ。

ISインベストメントのエコノミストは「FRBが引き締め方向に動き、地域や国内の政治状況が良くないという環境下で、今回の(中銀の)決定は(リラのためには)中期的にマイナスに働く」と話す。

ローレッサ・アドバイザリー(ロンドン)のパートナー、ニコラス・スピロ氏は「現在、トルコが直面している複数の課題に対処する上で、金融政策には実効性と信頼性が欠けており、中銀は利上げをしたとしても、しなかったとしても非難される」と話している。

*内容を追加して再送します。

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