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お札の流通初の100兆円突破、マイナンバーでタンス預金も

2016年12月21日

[東京 21日 ロイター] - 世の中に出回るお札(日銀券)の総額が初めて100兆円を突破したことがわかった。日銀券の発行残高の伸びが昨年以来加速傾向にある。日銀は明確な原因は特定できないとしているが、識者の間では、マイナンバー制度導入を受け、お金の動きを知られたくない個人がタンス預金を増やしている、などの指摘も出ている。

日銀が公表している世の中に出回っている日銀券の総額は11月末時点で97兆4299億円だったが、12月10日時点は98兆5337億円。日銀によると、20日時点で100兆円を突破したもよう。正式な集計値は22日午前に公表する。

日銀は2013年の黒田東彦総裁就任以来、巨額の国債買い入れ(今は年間80兆円程度)で資金を供給する金融緩和を継続しており、預金や現金の伸びが増えるのは自然。しかし日銀券の発行残高の前年比は2014年通年が3.6%だったのに対し、15年は4.9%。月別では15年10月から今年6月まで6%台に加速していた。7月から若干伸び幅が縮小、11月は4.7%増となっているが、貨幣(コイン)の伸びが1%前後で安定しているのと比べ大きく増えている。

日銀券需要の伸びが加速する背景については、外国人旅行者増など様々な仮説が考えられるが、日銀では「検証が難しいため明確な説明は行っていない」(幹部)という。

第一生命経済研救所の熊野英臣主席エコノミストは「相続税対策とマイナンバー制度が主な理由。所得を把握されたくない富裕層による1万円札需要が増えている。低金利によるタンス預金増も間接的には理由かもしれない」と指摘する。

ホームセンター大手のカインズによると「マイナンバー制度対応で金庫の販売促進(送料・設置料無料サービス)を1月にスタートしたところ、マイナス金利導入で特需となり売り上げが前年比2倍に増えた。現在も前年比数十%増えている」(担当者)という。

(竹本能文※)

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