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ユーロ圏で富の集中加速、貧しい世帯苦境に=ECB調査

2016年12月24日

[フランクフルト 23日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は23日、ユーロ圏の債務危機が始まって以来、ユーロ圏では富の集中が加速し、これまでにない資産価値の落ち込みにより貧しい世帯が苦境に陥っているとの調査結果を発表した。

調査はユーロ圏の8万4000世帯を対象に実施した。2010年には上位5%の世帯に純資産の37.2%が集中していたが、14年にはその率は37.8%に増えた。一方で下位5%の世帯は負債だけを抱えている。

何度も景気後退の波にさらされ、ユーロ圏の債務問題が長引いたことで、イタリアやスペイン、ポルトガル、ギリシャなどの域内周辺国では経済格差が広がった。一方でドイツなどの中核国は回復が早かった。

ECBによれば、ユーロ圏の世帯資産の中央値は14年までの4年間で約10%減少し、10万4100ユーロ(10万8800ドル)に落ち込んだ。資産価格の下落が主な理由で、最も貧しい下から5分の1の層では、特に顕著だった。

ECBは「ギリシャとキプロスでは中央値が約40%下落し、こうした傾向が特に際立っていたが、イタリアやポルトガル、スペインでも15%を超える大きな下落となっている」と指摘した。

これに対して、ユーロ圏の経済大国であるドイツの中央値は同じ期間に10%上昇した。オーストリアやフィンランド、ルクセンブルクでも数値は上向いた。

上位10%の世帯に入るには、49万6000ユーロ以上の純資産が必要となる。下位10%の世帯の純資産は1000ユーロ以下にとどまった。

ECBは「純資産の下落は主に資産価値、特に不動産の値下がりによってもたらされた。借入金のある世帯、特に住宅購入でローンを抱えている世帯は、そうでない住宅保有者や賃貸住宅居住者と比べて、純資産の減少率が大きかった」とした。

貧しい世帯ほど、ユーロ圏の経済収縮が招いた資産価格の下落による打撃を被る。ECBによると、保有不動産の価値は下位40%の層では5分の1の減少となり、上位20%の層に比べて減少率が2倍だった。

世帯当たりの保有資産の水準は、金融部門が経済の中心を担うルクセンブルクで最も高く、純資産の中央値は43万7500ユーロだった。一方、旧ソビエト圏でバルト3カ国のひとつラトビアでは1万4200ユーロだった。

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