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日本経済にグローバルな追い風、YCCが効果を増幅=日銀総裁

2016年12月26日

[東京 26日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は26日、経団連の審議員会で講演し、世界経済はリーマン・ショック後の調整局面を脱し、日本経済や企業経営にグローバルな「追い風」が吹きつつあるとの認識を示した。こうした中で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)による金利水準の抑制が効果をさらに強めると語った。

<世界経済は調整脱し、新たなフェーズに>

総裁は今年を振り返り、年明けから金融市場の不安定化など「世界経済の先行きに対する悲観的な見方が広がった1年」としたが、最近の世界経済には「変化の兆しがうかがわれる」と語った。

具体的には、先進国経済が堅調な米国を中心に成長率を高めるとともに、新興国も「成長のモメンタムがピックアップしている」と指摘。世界経済は「リーマン・ショック後の調整局面を脱し、新たなフェーズに入りつつある」との認識を示した。

こうした「グローバルな追い風」によって、企業経営にも「チャンス到来といえる状況が生じつつある」と主張。企業が創造的な力を発揮し、需要の掘り起こしによって消費者ニーズを捉えていくことが「日本経済の成長にとって極めて重要」と語った。

また、企業収益が高水準での推移を続ける中、労働需給は引き締まっており、「賃金が上昇していく環境は十分に整っている」とも述べた。

<YCC、所期の効果を発揮>

そのうえで、9月に導入した新たな政策の枠組みは「経済・物価を押し上げる追い風の効果をさらに強める働きがある」と強調。企業や政府による成長力の強化によって将来の成長や物価に関する期待が高まれば、YCCによる低い長短金利水準は「経済・物価に対して、より強い押し上げ効果を持つことになる」と説明した。

米国の成長・インフレ期待が高まる中で世界的に金利に上昇圧力がかかっているが、総裁は日本の長期金利は「ゼロ%程度で安定的に推移している」とし、YCCが「所期の効果を発揮している」と表明。「今回の緩和によって、(物価)2%を是非実現しなければならない」とも語った。

また総裁は、物価2%を実現し、景気に中立的な金利水準を引き上げることで「金融政策の対応力を確保しておくことが不可欠」と指摘した。

(伊藤純夫 編集:吉瀬邦彦)

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