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焦点:中国「債務危機」阻止へかじ取り難航、緩和局面終了か

2016年12月27日

[北京 23日 ロイター] - 中国指導部は来年の景気減速を示唆しており、緩和的な金融政策によって経済下支えをしながらも、債務問題悪化による不安定化を阻止するという難しいかじ取りを迫られている。中国の政策アドバイザーが指摘した。

この点からすれば、2014年11月に始まって昨年10月までに6回の利下げを経てきた今の金融緩和サイクルは、恐らく終了したとみなされる。

デフォルト(債務不履行)や企業破綻を避けながら、債務や投機的な投資を抑え込むために、どのように金融引き締めを進めるかを考えるのは容易ではない、と複数の政策アドバイザーは指摘する。

アドバイザーの1人は「金融政策は緩和的過ぎてはいけない。だからといって大幅な引き締めの余地もない。デレバレッジ(債務圧縮)を推進してバブルを阻止する一方、成長を支える必要もあり、この釣り合いを取るのは難しい」と語った。

先週開かれた中央経済工作会議で指導部が話し合った来年の主な政策は、経済成長に関するものではなく、資産バブルと金融面のリスクへの対応だった。

またそこで定義された金融政策の方針が、2011年以降ずっと使われていた「慎重」という表現から「慎重で中立的」に修正された点も重要な意味を持つ可能性がある。

ある関係者はロイターに「『慎重で中立的』という枠組みで金融政策がやや引き締め方向に傾いてもおかしくない」と話した。それでも利上げに動く環境は整っていないとみている。

人民銀行(中央銀行)は市場金利をじりじりと高めに誘導しているが、政策アドバイザーの見立てでは、消費者物価指数(CPI)上昇率が3%に達するまでは政策金利の引き上げはなさそうだ。11月のCPI上昇率は2.3%だった。

一方で今年は人民元が対ドルで8年半ぶりの安値に沈み、来年も米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測を背景に下げ圧力を受け続ける見込みなので、人民銀は元安を助長しかねない預金準備率の引き下げには消極姿勢を続けるとみられる。

このように金融政策の動ける範囲が限られるので、指導部は景気を後押しするために財政赤字の対国内総生産(GDP)比の目標を今年並みの3%ないしそれ以上にすることを目指すかもしれない、と政策アドバイザーは予想している。

複数の関係者の話では、来年の成長率目標は今年の6.5─7%から6.5%前後に引き下げられる見通し。正式な発表は、来年3月の全国人民代表大会(全人代)開催時期まで待たねばならない。

(Kevin Yao、Elias Glenn記者)

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