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17年は「予想外を想定せよ」、ドイツ産業界幹部らが警告

2016年12月28日

[ベルリン 27日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱決定や米国の大統領選、国内のナショナリズムの台頭とテロ攻撃は、2017年のドイツ経済の見通しに影を落としていることが、ロイター通信が産業界の幹部らを対象に実施した調査で分かった。

ドイツ産業連盟(BDI)やドイツ商工会議所連合会(DIHK)、ドイツ使用者連盟(BDA)の幹部らは、特に来年はドイツとフランスで選挙が予定されていることや、一部の国で保護主義的な傾向が強まっていることから、先行き不透明感があるとしている。

BDIのウルリッヒ・グリロ会長はロイター通信に対し「予想外のことが起きることを想定すべきだ」と指摘。「世界的な不透明さと不確実性は増した。残念んながら、2017年になっても状況は大きくは変わりそうにない」と述べた。

英国の国民投票でEU離脱が決まったことや、トランプ氏が米大統領選で勝利したことは、世界中の世論調査の専門家や市場を驚かせた。ドイツのメルケル首相が率いる保守系与党は来年9月の選挙で4期目の政権を勝ち取ると見込まれているが、テロ攻撃の発生などに伴う不透明感はこうした予想に影を落としており、予想される結果はもはや当たり前と思うべきではないと業界幹部らは語っている。

グリロ氏は、西側諸国における自己疑念の高まりや、その他の地域での独裁者による力の誇示、ポピュリストの台頭などの組み合わせで、政治的な不安定さが増すことを恐れていると述べた。

ドイツ卸売・貿易業連合会(BGA)のアントン・ベルナー会長は、外部的なあらゆる不安定要因が輸出企業の重しとなっているとした。

BDAのインゴ・クラマー会長は「ナショナリスト的な傾向は社会全体にとって毒であり、欧州は共通項全てを再び認識するようにすべきである」と述べ、保護主義の拡大は国内総生産(GDP)の約半分を輸出に依存するドイツにとっては大きな打撃になるとした。

DIHKのエリック・シュバイツァー会長は「現在、経済が比較的良好な状態にあることについて疑念を抱かざるを得ない」と述べ、「ブレグジットの決定はEU、特にドイツの経済に打撃を及ぼす可能性が残っている。トランプ氏が自由貿易に関して米大統領選で主張したいくつかの重要なことは、ドイツの企業にとって大きな不確実性の元となっている」とした。

ドイツ手工業中央連盟のハンス・ペーター・ヴォルザイファー会長は過去18カ月間に流入した多くの難民や移民の融合が課題だと強調した。

産業界の幹部らは全員、メルケル首相が率いる保守系与党や他の政党が9月の選挙に先駆けて選挙活動を展開するに当たって、明るい未来を地域にもたらすような産業競争力や雇用創出に焦点を当てることを野損手いると伸べた。

ドイツ政府は10月に17年の経済成長率の目標をそれまでの1.5%から1.4%に引き下げている。

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