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トランプ次期政権の財政政策でインフレリスク増大=FOMC議事要旨

2017年1月5日

[ワシントン 4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が公表した昨年12月13─14日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、ほぼ全てのメンバーがトランプ次期政権の財政刺激策に伴って経済成長が加速し得ると考えており、利上げのペースが速まるとの見方も多いことが示された。

議事要旨は、トランプ次期大統領が掲げる減税やインフラ投資、規制緩和に関するFRB内部の見方が、どれだけ幅広くシフトしているかを示した。

政策当局者は、こうした次期政権の政策の先行きは不透明だが、実行されればインフレ高進を招き、FRBはより積極的な利上げを強いられることになるのは明白だとしている。

議事要旨は「約半分の参加者は、より拡張的な財政政策を自らの先行き見通しに組み込んだ」と言及。「ほぼ全員が経済成長の見通しの上振れリスクが増したとした」とも記載した。12月13-14の両日に開かれた会合には17人の政策当局者が参加した。

この時のFOMCは全員一致で金利を0.25ポイント引き上げることを決定。2017年の利上げペースがそれまでの想定よりも速まることも示唆した。これは11月8日の米大統領選でトランプ氏が勝利したことに対するFRBの最初のリアクションと受け止められている。

議事要旨は、インフレ圧力が増した場合には、政策当局者がさらに積極的に利上げを実施する可能性も示した。トランプ次期大統領は米国の経済成長率を倍に引き上げるとし、国内のインフラを「再建」すると約束している。

キャピタル・エコノミクス(トロント)のエコノミスト、ポール・アッシュワース氏は「これはややタカ派的な議事要旨だ」と述べた。

<「相当な不透明さ」>

FOMCに合わせて先月公表されたFRBの政策当局者による見通しは、労働市場が過熱し、ほんの少しではあるが歴史的にみた標準よりも力強いことを示した。

議事要旨は「失業率が長期的な標準値よりも相当下がるというリスクがいくらか増しており、委員会はフェデラルファンド金利をより迅速に引き上げる必要に迫られるかもしれないと多くの参加者は判断した」とした。

同時に政策当局者らは、将来の経済政策の変化に関する「相当な不透明さを強調した」とも記載された。

トランプ氏は1月20日に米大統領に就任するが、その経済政策の詳細をいまだに明らかにしていない。

議事要旨の公表後、米短期金利先物はやや上昇したが、今年の米利上げ見通しを変えるほどではなかった。

CMEグループによると、フェデラルファンド金利先物の値動きは、投資家が今年2回の利上げを織り込み、3回目に関しては50%をやや下回る程度の確率とみていることを示している。

議事要旨の公表後も、米国株相場はあまり動かなかった。ドルはユーロやポンドに対して弱含んだ。

トランプ次期政権は、FOMCの構成が今年ハト派に傾いたことを変えようと、いわゆるインフレタカ派をFRBの理事に送り込むとみられる。緩やかなペースで利上げを進めるとするFRB内の総意はもろく、次期政権による人事で混乱する可能性がある。

*内容を追加して再送します。

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