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うんこを漏らした悲劇が生んだ「排泄予測装置」開発物語

小松 聰子 [HONZ]
【第30回】 2017年1月6日
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排泄の悩みを抱えている人は、実は少なくない

 うんこ。

『10分後にうんこが出ます――排泄予知デバイス開発物語』
中西敦士著
新潮社
224ページ
1300円(税別)

 アイドル以外の人類ほぼ全員が関わる現象であるにもかかわらず、正々堂々と発声するには憚られるこの単語、しかしながらそれに悩んでいる人はとても多い。

 例えば私…本書『10分後にうんこが出ます』のページをめくりながら、1歳半の息子の感染性胃腸炎のゆるゆるうんち(本書ではうんこ)と闘っていた。いくら昨今の紙おむつが優秀とは言え、大量のゆるゆるを放置すれば大惨事に見舞われることは請け合いなのである。ゆえに1人遊びではしゃぐ息子が不穏な動きをする度に私はおしりを覗き込むというルーティンを課せられていた。

 あるいは自分自身の過敏性腸症候群最盛期の数多のヒヤリ、またあるいは昔バス停の脇で見た誰かの大量の下痢を思い浮かべ、とにかくうんこに関わる問題は常にすぐそばに存在している。

 もちろん排泄する側の問題だけではない。介護の現場では排泄介助の負担が非常に深刻なのだという。

米国留学中の
強烈な体験がきっかけ

 本書はうんこにまつわる切実な問題「いつ出てくるのか?」、を超音波を利用したウエアラブル排泄予測装置の開発によって解決しよう考えた、とある青年の2年あまりの記録である。

 著者がうんこと向き合うきっかけとなったのもまた、強烈な体験からだった。彼は米国留学中の30歳目前のある日、トイレのない道端で盛大に漏らしてしまう。

 う、うんこを漏らす…!

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小松 聰子 [HONZ]

1977年静岡県生まれ。関西大学社会学部卒業後、京都の通販会社に勤務中にふと社会人大学院に行きたくなり会社を辞めて上京。早稲田大学大学院商学研究科専門職学位課程ビジネス専攻卒業。2008年より精密機械メーカーに勤務。大学時代にはブルマーの研究を行い、事あるごとに「ブルマーで卒論書いたんですよ!」と人に言いふらしている。好きなものは水玉模様とピアノ(鍵盤)。書籍で興味があるのは主に人文・社会系。

 


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