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フロマンUSTR代表、TPP脱退のリスクを警告

2017年1月11日

[ワシントン 10日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)のマイケル・フロマン代表は10日、トランプ次期米政権は、環太平洋連携協定(TPP)から脱退することで、アジアにおける米国のリーダーシップを放棄するリスクを負うと警告した。

ワシントン国際貿易協会で講演したフロマン氏は離任前の最終演説の事前テキストの中で、通商面で中国に厳しい姿勢で臨むとするトランプ次期大統領に同意するとし、オバマ現政権は中国を15回にわたって世界貿易機関(WTO)に提訴したと付け加えた。

一方で、フロマン氏はTPP脱退については、通商政策上の真空地帯をつくりだすと批判。中国は自らの自由貿易協定に他国を引き入れることによって、その真空を埋めるだろうとした。

フロマン氏は「TPP脱退が、中国に対して厳しい態度で臨むことになるということはあり得ない」と強調。「(脱退は)米国の大統領が中国に対して贈り得る最大のギフトとなり、経済的にも戦略的にも広く深い範囲に禍根を残すだろう」と述べた。

米国や日本、カナダ、メキシコ、その他8カ国が2015年10月に合意したTPPを米議会は承認していない。

トランプ次期米大統領は、就任初日の1月20日にTPP脱退を正式に通知すると公約。大統領選中もTPPは「われわれの国を蹂躙するものだ」と繰り返し批判してきた。

これについて、フロマン氏は脱退で米国は環太平洋地域におけるリーダーシップを「放棄」することになり、同盟国を「中国の腕の中に」押しやることになるとした。

中国が構築に向けて交渉中の16カ国による東アジア地域包括的経済連携(RCEP)については、労働や環境、知的財産権、インターネットに関する自由などの重要な領域に関する規範が低いと批判した。

オバマ政権下の8年にわたってホワイトハウスの国家安全保障担当の大統領副補佐官とUSTR代表をつとめてきたフロマン氏は「とてつもない戦略的な見込み違いになるだろう」と述べた。

フロマン氏は「なぜ、環太平洋地域における力を譲り渡すのか?」と述べた上で「米国ではなくて中国がルールを決める方が、米国の利益に沿うと考えている人が本当にいるのか?」と疑問を呈した。

フロマン氏は、TPP抜きでは米国による輸出機会は失われ、輸出市場における米国のシェアは低下すると指摘した。

フロマン氏の後任のUSTR代表に起用が決まっているロバート・ライトハイザー氏は、首都ワシントンの貿易弁護士で、鉄鋼業界やその他の製造業を守るための関税を課すべく、商務省と交渉するなど保護主義的な立場で活動してきた。

ライトハイザー氏は、日本製品の輸入急増に対して強い姿勢で臨んだレーガン政権下でUSTRの次席代表を務めたことがある。

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