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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

為替レートは日常のコスト
為替のマネジメントの仕方がリーダーシップにつながる

上田惇生
【第232回】 2011年3月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
1785円(税込)

 「為替レートは、政治的な要因で決定されるものであるがゆえに、本質的に不安定であることを覚悟しておかなければならない」(『新しい現実』)

 これからの経営戦略は、通貨とは野放図に動くものであり、不安定きわまりないものであるという前提に立たなければならない。ほとんどの組織が実現しえていないこと、すなわち為替変動への対策に万全を期す必要がある。

 為替が乱高下する時代にあってリーダーシップを握ろうとするのであれば、あらゆる先進地域においてイノベーションを行ない、生産を行ない、マーケティングを行なわなければならない。

 国境を越える戦略は容易でない。しかし、国境を越えることこそ、先進地域においてリーダーの座を狙う企業にとって、唯一の合理的な戦略である。

 特に、グローバル経済に組み込まれ、その影響を受けやすい企業は自らを二つの部分からなるものとして組織し、マネジメントすることを学ばなければならない。

 その一つが、一国ないしは二~三の主要国に根を下ろした中核的事業である。もう一つが、労働、資本、為替レートなど主要コストの変化に応じて国から国へと移動し、しかも急速に動かせる周辺的事業である。

 「他の予見しうるあらゆる危険に対すると同じように、為替レートの変動という危険に対しても、企業を守る責任があることを知らなければならない。今日為替レートは、事業活動に伴う日常のコストである」(『新しい現実』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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