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NY市場サマリー(11日)

2017年1月12日

[12日 ロイター] - <為替> ドルが下落。トランプ次期米大統領が記者会見で具体的な経済成長促進策を示さなかったため、ドル強気筋の失望売りが広がり、対円で114円台までドル安/円高が進む場面があった。

トランプ氏の会見前にドルは116.85円まで買われたほか、ユーロやスイスフランに対して1週間ぶり、対ポンドでは3カ月ぶりの高値を付けるなど全面高の展開になった。

しかしトランプ氏は、投資家が期待していた財政出動や米企業の海外利益還流促進などの政策分野に関してまったく言及せず、ドル売りの地合いに一変した。

会見を受けてドル/円<JPY=>は一時1カ月ぶり安値の114.26円に急落。ユーロ/ドル<EUR=>は1.0622ドル、ポンド/ドル<GBP=D4>は1.2273ドルまでそれぞれ上昇した。

BKアセット・マネジメントのマネジングディレクター、キャシー・ライアン氏は「トランプ氏の財政支出計画の具体的で詳しい内容が出てこなかったことで、市場はがっかりした」と指摘した。

一方、シティグループのG10FX戦略グローバル責任者兼マネジングディレクター、スティーブン・イングランダー氏は、トランプ氏の会見に「市場が多少非現実的な期待をしていた」との見方を示した。

ドルが幅広く売られた中で、メキシコペソだけは対ドルで過去最安値を更新した。トランプ氏が米自動車メーカーに、メキシコからの輸入車には高関税を課すと警告したことが影響した。

<債券> 国債利回りが低下し、10年債利回りは一時1カ月ぶりの水準をつけた。200億ドルの10年債リオープン(銘柄統合)入札が旺盛な需要を集めたことが支援したほか、トランプ次期米大統領の発言を受けて安全資産とされる国債の投資妙味が高まった。

トランプ氏はこの日、昨年11月8日の大統領選以降初となる会見を開いた。だが減税やインフラ投資など、世界的な債券売りを誘発した成長戦略については詳細には踏み込まず、期間が長めの債券への買いが加速した。利回り上昇を見込んだポジションの一部を手仕舞う動きが出たという。

10年債入札は、応札倍率は2.58倍と、2016年6月以来の高水準となった。

米財務省は12日、120億ドルの30年債入札を実施する。

アナリストは、次期政権の財政刺激策の詳細が明らかになるまで、債券には一段の回復余地があるとみている。

<株式> 方向感の定まらない展開となり、主要株価指数が上昇して取引を終えた。トランプ次期米大統領が記者会見で高額な薬価を設定している医薬品会社に批判的な姿勢を示したことを受けて医薬品株が売られた一方、エネルギー株やハイテク株は買われた。

ナスダック総合指数は続伸し、終値として過去最高を更新した。

トランプ氏の発言を嫌気してヘルスケア関連株は軟調に転じ、S&Pヘルスケア株指数<.SPXHC>は一時1.9%低下、1.0%安で終了した。ナスダック・バイオテクノロジー株指数<.NBI>は2.96%下がった。

セクター別では、S&P総合500種の主要11業種指数のうち8業種が上昇。原油相場の大幅な上昇を好感してエネルギー関連株は買われ、S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は1.2%上昇。S&P情報技術株指数<.SPLRCT>は0.7%上がった。

<金先物> ドル安・ユーロ高の進行に伴う割安感から買われ、3営業日続伸した。中心限月2月 物の清算値は前日比11.10ドル(0.94%)高の1オンス=1196.60ドル。 この日は為替相場に振り回される展開となった。

<米原油先物> 米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫週報を受けて一時急速に売られたものの、その後は対ユーロでのドル安進行などを背景に買い戻され、急反発した。米国産標準油種WTIの中心限月2月物の清算値は前日比1.43ドル(2.8%)高の1バレル=52.25ドルとなった。

トランプ次期米大統領はこの日午前に当選後初の記者会見を開いたが、経済政策の具体的な中身については触れなかったことから、外国為替市場では対ユーロでドル安が進行。 ドル建てで取引される原油などの商品に割安感が生じたため、買いが活発化した。

また、石油輸出国機構(OPEC)の盟主サウジアラビアがアジアの一部顧客向けの2月の原油輸出量を削減するとの報が伝えられたことも相場を支えた。

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