1月13日、米国のトランプ次期政権は、中国に対し強硬姿勢を示したことで、安全保障から貿易やサイバー空間に至るまで広い範囲で対決することになった。だが、トランプ氏にどの程度準備があるのかは不透明であり、次期政権内部からは矛盾するメッセージも発せられている。9日撮影(2017年 ロイター/Mike Segar)

[ワシントン 13日 ロイター] - 20日に発足する米国のトランプ次期政権は、中国に対し強硬姿勢を示したことで、安全保障から貿易やサイバー空間に至るまで広い範囲で対決することになった。だが、トランプ氏にどの程度準備があるのかは不透明であり、次期政権内部からは矛盾するメッセージも発せられている。

 トランプ氏が次期国務長官に選んだティラーソン氏は11日、米国は中国に対し、南シナ海の人工島へのアクセスを認めない姿勢を示すべきだと発言し多くの議論を呼んだ。

 トランプ氏の政策顧問によるとティラーソン発言は、武力衝突のリスクを伴う人工島の海上封鎖を、新政権が意図していることを示したものではないとする。ただ、別の政権移行チームのメンバーはこの見解を否定。ティラーソン氏が中国の人工島アクセスを認めない態度を表明したのは「失言ではない」と主張した。

 移行チーム内部では、政策上の対立がうかがえる中、南シナ海での中国の台頭に対抗する計画が練られている。

 政権移行顧問はロイターに対し、南シナ海への2隻目の空母配備ならびに駆逐艦、攻撃型潜水艦の追加投入、ミサイル防衛システム用の電源拡充、さらには日本やオーストラリアでの基地増設などを検討していることを明かした。北朝鮮と国境を接する韓国で、米空軍に「長距離打撃爆撃装備」を配置することも考えているという。

 トランプ氏自身は海軍の艦船を350隻に増強する意向を示しているものの、ほかにも巨額の支出が見込まれており、政権移行チームは海軍増強資金をどう手当てするか明らかにしていない。

 中国外務省は、ティラーソン発言の意図は不明だとした。ただ、中国共産党機関紙「人民日報」系の国際情報紙は13日、人工島へのアクセスを米国が阻止するなら「大規模な戦争を行う」覚悟が必要だと警告した。