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NY市場サマリー(17日)

2017年1月18日

[17日 ロイター] - <為替> ドル全面安。トランプ次期米大統領が前週末、ドル高/人民元安に強い懸念を表明したことが影響した。ポンドは、英国のメイ首相が欧州連合(EU)離脱の交渉方針を明確に示した後、急反発した。

トランプ氏はウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙のインタビューで、米企業は「(中国)と競争できない。なぜならドルが強く、われわれは死にそうな目にあっているからだ」と述べた。

このところ市場では、ドルの上昇に一服感が広がっていた。クレディ・アグリコルのFXストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は、こうした中でトランプ氏の発言がドルの調整トレンドを一層強めたと分析した。

主要通貨ではポンド/ドル<GBP=D4>の上げが約3%と最も鮮明で、1日の上昇率としてはトムソン・ロイターのデータで遡れる1998年以降で最大を記録した。

ドル/円<JPY=>は一時112.68円に下落。ユーロ/ドル<EUR=>はおよそ1%高で、昨年12月8日以降で初めて1.07ドル台に乗せた。

ポンドは、 12月の英消費者物価指数の前年比上昇率が予想外に上振れたことで既に買い優勢となっていたが、メイ首相の演説を受けて値上がりが加速した。

メイ氏はEU単一市場にとどまらない完全離脱を宣言したものの、最終的な離脱案について議会の承認を求めると説明したことが市場の不安を和らげた。

<債券> 上昇(利回りは低下)。トランプ次期大統領の保護主義的な貿易政策や、英国の欧州連合(EU)離脱に懸念が広がり、安全資産とされる米国債を買う動きがみられた。

10年債<US10YT=RR>利回りは一時、2.305%まで下がり、昨年11月30日以来の低水準を記録した。

英国のメイ首相がこの日の演説で、EU離脱に伴い単一市場からも脱退する方針を表明、ハードブレグジット(強硬離脱)を目標に掲げた。

FTNフィナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・フォーゲル氏は「引き続きドル安、利回り低下局面にある」と分析。「昨年からの反動や、英EU離脱・米財政政策をめぐる不透明感再燃を浮き彫りにしている」との見方を示した。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁が、インフレは問題になっていないとし、連邦準備理事会(FRB)が米景気回復の腰を折るような行動を近く取る公算は小さいとの認識を示したことも、債券価格を押し上げた。

今後は、18日発表予定の消費者物価指数(CPI)統計で、価格圧力をめぐる一段の手掛かりが得られるかに注目が集まる。

19日に予定される130億ドルの10年物インフレ指数連動債(TIPS)入札では、インフレをめぐる懸念がうかがえる可能性もある。 

<株式> 金融株や輸送株など米大統領選後に大きく上昇していた銘柄が売られ、主要株価指数が下落した。

セクター別では、S&P金融株指数<.SPSY>が2.3%低下して全体の下げを主導。モルガン・スタンレー<MS.N>は第4・四半期の利益が前年同期から倍増したが、株価は3.8%値下がりした。

トランプ次期米大統領は米紙ワシントン・ポストのインタビューで、薬価をめぐり製薬会社を標的にすると表明した。これを嫌気してバイオテクノロジー株や医薬品株が売られ、ナスダック・バイオテクノロジー株指数<.NBI>は2%低下した。

一方でS&P主要消費財株指数<.SPLRCS>は1.4%上昇。ウォルマート・ストアーズ<WMT.N>は米国内で今年、新たに約1万人を雇用すると発表したことを受け、1.9%高となった。

<金先物> 反発。ドル安・ユーロ高が進行したことに伴う割安感などから買われ、2月物は2016年11月17日以来約2カ月ぶりの高値で終了した。

メイ英首相のEU離脱に関する演説を控えて投資家のリスク回避姿勢が強まる中、未明から安全資産とされる金に買いが入り、相場は堅調に推移。また、外国為替市場でドル売り・ユーロ買いが進行したことも金に割安感を与え、金買いを後押しした。その後、ドルが一時的に買い戻されると金も上げ幅を縮小する場面もあったが、おおむねプラス圏で推移する展開となった。 

<米原油先物> 小反発。サウジアラビアなど主要産油国による減産合意履行への期待を背景に買いが先行したものの、押し戻され中心限月2月物は0.21%高で終了した。

石油輸出国機構(OPEC)の盟主サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は16日、当地で開かれた業界イベントで、産油国間の減産合意を厳守する方針を表明。その上で、OPECなどによる原油価格の押し上げ計画成功に自信を示した。これを受けて、供給過剰解消への期待が広がった。また、ドルの対ユーロ相場軟調を受けてドル建て商品の割安感が強まる中、原油買いに一段と拍車が掛かり、相場は朝方には一時53.52ドルまで上昇した。

しかし、ロシアの原油生産をめぐる思惑などが重しとなり、買い一巡後は下押し圧力がかかり、清算値確定間際にまとまった売りが出た。ロイターのアナリスト調査によると、協調減産の期限が切れる6月末以降、2017年のロシアの原油生産は過去最高水準を再び更新する可能性が大きいとの観測が露呈。加えて、OPEC加盟・非加盟国による協調減産履行に対する疑念が依然払拭(ふっしょく)し切れていないことも上値を抑えた。 

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