[ワシントン 18日 ロイター] - トランプ次期米政権の商務長官に指名された著名投資家のウィルバー・ロス氏は18日、上院商業科学運輸委員会の指名承認公聴会で、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉が通商政策の最優先課題になるとの認識を示したほか、中国の通商政策を厳しく批判した。

ロス氏は「NAFTAはわれわれが最初に対処しなければならない問題」とし、その後で他の国・地域の問題に取り組む考えを示した。

カナダ紙グローブ・アンド・メールは、ロス氏がカナダ当局者に対し、トランプ氏の大統領就任後数日以内に、交渉に関する正式要請を送付すると伝えたと報じた。

また中国は主要国の中で「最も保護貿易主義的」と指摘。米通商代表部(USTR)などと連携し、中国の高い関税や非関税障壁の削減を目指すと述べた。

トランプ氏が掲げている中国産輸入品に対する懲罰的な関税には触れなかったが、公正な通商環境を提供できない国は「厳しく罰せられるべき」と述べた。

中国では、当局者が語るほど自由貿易を実践できていないとし、「公平な競争環境を確保し、現実をレトリックにより近づける」とした。

その上で鉄鋼・アルミなど反ダンピング課税が必要なセクターに目を向けると指摘。手続きを迅速に進めるため、民間企業による訴えに頼ることなく、今後は商務省が反ダンピング、反補助金の訴訟を開始する可能性があるとの考えを示した。

ロス氏はとりわけ中国の国有企業を問題視。最大3分の1は過去に一度も黒字を計上したことがなく、これが過剰能力を招き、鉄鋼・アルミなどのダンピングにつながっていると述べた。

さらにオバマ政権を上回る成長が実現可能だと述べ、トランプ氏が掲げる規制緩和や国内のエネルギー生産拡大、貿易赤字の縮小、インフラ投資などを行なえば、成長率は約3%に達するとの見方を示した。

*写真を差し替えました。