経営 X 人事
中原淳のグローバル人材育成を科学する
【第2回】 2017年1月20日
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中原 淳 [東京大学大学総合教育研究センター准教授]

「グローバル人材」採用を多くの企業が失敗する理由

グローバル人材育成とは、
人事のプロセス総動員で人を育てること

 「グローバル人材育成」は、語学研修や海外派遣研修などの研修をすることではありません。お金をかけてそうした研修を行っても、研修を受けている本人が「海外勤務のある会社とは思わなかった。絶対に海外勤務はしたくない」などと思っていたとしたら、本末転倒です。

 人事の仕事として「グローバル人材育成」を行う場合は、単に研修を企画、実施するといったことではなく、“人事の全てのプロセスにおいて遂行する”ということが基本です。

 人事の全てのプロセスで行う、ということは、例えば、採用時の見極め、新人育成など初期の育成、そして中堅、実務担当者時代の育成やモチベーション維持のためのフィードバック、海外赴任前の準備、そして渡航中、帰任した後のフォロー…といった一連のプロセス全てをグローバル人材育成の観点で計画し、実行するということです。

 理想論のようにも感じられるかもしれませんが、少なくともアカデミックにはそのようにとらえます。グローバル人材育成とは、人事のプロセス総動員で人を育てることなのです。この「人事のプロセス総動員」というのが大切です。

 もちろんこの「人事のプロセス」のうちの一つに「研修」というものも入るわけですが、それ以前に、よく分かっていない割に非常に重要な人事プロセスがあります。それは、「採用」です。

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中原 淳[東京大学大学総合教育研究センター准教授]

東京大学 大学総合教育研究センター准教授。著書に『職場学習論』『経営学習論』『活躍する組織人の探究』『研修開発入門』『駆け出しマネジャーの成長論』など多数。企業における人材開発の実証的研究をすすめるかたわら、さまざまな研修・ワークショップなどを開発・評価。近年では、新任マネジャー向けワークショップ「マネジメントディスカバリー」、人材開発担当者向けワークショップ「研修開発ラボ」などを開発。Blog: http://www.nakahara-lab.net/blog/、Twitter ID: nakaharajun

 

 


中原淳のグローバル人材育成を科学する

国内市場は縮小し、内需拡大の限界に直面しつつある今、成長が期待されるグローバル市場に乗り出していく人材の育成は、多くの日本企業にとって、今もこの先もますます重要な課題となっていく。にもかかわらず、日本企業の「グローバル人材育成」はどうも問題があるようだ。そもそもグローバル人材育成とは何か? どのように実現するものなのか? 形だけでなく、真の意味で企業の成長につながる「グローバル人材育成」のあり方を見直し、考えていく。

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