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ECB理事会後のドラギ総裁の発言要旨

2017年1月20日

[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は19日に開いた理事会で、市場の予想通りに主要金利と資産買い入れ策を据え置くことを決めた。主要政策金利は0.00%、中銀預金金利はマイナス0.40%にそれぞれ維持した。

ドラギECB総裁の会見での発言要旨は以下の通り。

<ユーロ圏の雇用創出>

3、4年前を振り返り、雇用創出と経済活動の拡大に実際に効果があるどのような政策が導入されていたかを考えてみると、ECBの金融政策により作り出された異例の資金調達状況のおかげで、消費と投資にけん引され回復が徐々に力強さを増していったことが分かる。

これが唯一の要因だろうか。おそらくそうではない。他にも要因はあった可能性はある。

<ユーロ圏の債務>

いかなる加盟国の債務も持続不可能であると見ていない。

<インフレの分化>

ユーロ圏でインフレの分化が拡大する可能性は低いと考える。

<インフレリスクのバランス>

インフレは大きく上向いた。来四半期、おそらくは向こう2四半期の見通しは、これまでのわれわれの見通しよりも高くなる。現時点でカギとなっているのは2次的影響だ。

<理事会に見解の相違は存在しているか>

(理事の間の政策をめぐる見解の相違をめぐり、判断を誤ったと認めた理事はいるかとの質問に対し)われわれには罪を公に告白するような仕組みはない。われわれは単に討議を行い、政策は効果を発揮していると全般的な充足感が示された。

<金融政策>

金融政策の伝達状況は改善したが、だからといって気を緩めることはできない。

<金利、最終的に上昇へ>

将来の金利上昇に向けて、現時点で低金利は必要だ。ユーロ圏全体の回復は、ドイツを含めたすべての国の利益にかなう。ドイツの貯蓄者は、貯蓄者としてだけでなく、すべての域内他国民同様、借り手や事業家、労働者として恩恵を受けてきた。したがって、われわれは辛抱強くなければならない。回復傾向が堅調さを増せば、実質金利も上昇する。

<基調的なインフレは抑制的>

主にエネルギー価格に左右されるインフレや、基調的なインフレ圧力は引き続き抑制的だ。

<ドル相場に影響を与えたトランプ次期米大統領のコメントについて>

トランプ次期米大統領の発言についてコメントするのは時期尚早だ。

これまでも重ねて申し上げてきたが、為替については、われわれの目標ではないが、物価安定と成長にとって重要ということは言える。

また主要7カ国(G7)、20カ国・地域(G20)の間では、競争的な通貨切り下げを回避するとの強力な合意がある。

G7、G20では、為替について各国がどのような対応を取るべきかを定めた指針がある。

<買い入れ可能債券>

(ECBが購入できる債券の入手可能性について)何ら問題はないと見ている。

<英国の欧州連合(EU)離脱交渉とその影響>

これについて何か発言するのは時期尚早だ。交渉の最終的な結果は非常に重要となるが、同時に、それが経済的な結果を及ぼすかどうかは交渉にかかる時間、およびその形態に左右される。

<基調インフレ>

基調インフレが確実に上向き傾向にあることを示す兆候はまだ見当たらない。

総合インフレは主にエネルギー価格の前年比での動きを反映し、短期的にさらに上向く公算が大きいが、基調インフレ指標は中期的にもっとゆるやかに上昇すると予想される。

<インフレ>

総合インフレは主にエネルギー価格のベース効果により最近上昇したが、基調インフレ圧力は依然として抑制されている。理事会は物価上昇が一時的なのか、また中期的な物価安定見通しとの関連性はないのかを見極めるため、欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)動向を引き続き注視していく。

ユーロ圏のインフレ圧力が高まり、中期的な総合インフレの支えとなるには相当の金融緩和が必要になる。理事会は目標達成に向け正当と判断されれば、責務の範囲内であらゆる可能な手段を用いて行動する。

<構造改革>

構造改革の実施を大幅に強化していくことが必要となる。財政政策も欧州委員会の規則に則りつつ、景気回復の下支えとなるはずだ。

<必要に応じて一段の措置実施する用意>

目標達成に向け正当化されるなら、理事会は責務の範囲内で利用可能なあらゆる措置を利用して行動を起こす。

特に、見通しが悪化した場合、もしくは金融情勢がインフレの道筋の持続的な調整に向けた一段の進展に沿ったものでなくなった場合、われわれには資産買い入れプログラムを規模、実施期間の面で拡大させる用意がある。

<成長と改革>

ユーロ圏の経済成長は、構造改革のペースが緩慢になっていることで鈍化すると予想されている。

※英文参照番号[nECBNEWS](契約の内容によっては、英文がご覧いただけない場合もあります)

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