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ドル調達コストは高止まり、金融不安定化回避が責務=中曽日銀副総裁

2017年1月20日

[東京 20日 ロイター] - 日銀の中曽宏副総裁は20日、都内で講演し、米国と日欧の金融政策の方向性の違いが、金融機関の行動を通して国際金融システムの不安定化を招かないようにすることも中銀の責務と語った。邦銀のドル調達コストは高止まっているが特段の問題は生じていないとし、外貨の資金繰りを注視していく姿勢を示した。

中曽副総裁は、国際金融システムの安定性の評価には、世界的にもドル建て与信のシェアが大きい米系以外の金融機関によるドル資金の調達環境を注意深くみていくことが重要との認識を示した。

近年、為替スワップ市場における非米系銀行のドル調達プレミアムが拡大しているが、その背景には、利上げを進める米国と金融緩和を推進している日欧の金融政策の方向性の違いや、国際金融取引を行う銀行に対する規制強化などが影響していると指摘。

金融政策の方向性の違いが「日欧の金融機関のドル建て金融資産への投資を促し、このことが為替スワップ市場の需給ひっ迫の一因になっている」との見方を示した。

米国の利上げによって「新興国市場から急速かつ大規模な資本流出を誘発する場合には、資金仲介の順循環性をさらに増幅させる可能性も考えられる」と注意も促した。

そのうえで、金融政策の方向性の違いが金融機関の行動を通じて「国際金融システムの不安定化を招くことがないようにするのも中央銀行の責務」と強調。日本の金融システムは安定性を維持しているものの、日銀として「今後も金融機関に対してリスク顕現化を防止する強い財務基盤と経営管理の確保を促していく」と語った。

ドル調達コストの上昇が邦銀に与える影響について中曽副総裁は、講演終了後に記者団に対して「外貨調達プレミアムは高止まっているが、特段の問題は生じていない」と言明。

もっとも、先行き不透明感の高い状況が続いているとし、「引き続き邦銀の外貨資金繰りの状況を注視する」と述べた。

*内容を追加します。

(伊藤純夫)

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