ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
家を買う!妻とのケンカを乗りこえて

妻とは家の中の「ワンマン社長」なのだ

太田三津子 [不動産ジャーナリスト]
【第2回】 2009年10月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

周到な準備と的を射たプレゼン

 マイホームを巡る夫婦の意見の食い違い。その多くが「男は論理、女は感覚で判断する」という男女の違いにある(前回参照)。これを助長するのが、会社と違って家庭では意志決定プロセスや上下関係が曖昧なこと。細かいことはそれぞれの家庭なりに慣習的に主導権の棲み分けができてくるものだが、マイホーム選びのような大きな決断はそうあることではない。

 しかも、「家」に対するイメージや価値観は自分の育った環境に影響されることが多く、その違いがここで初めて明らかになることが多い。

 マイホーム選びで一番多いのが「情報収集と資金計画などのお膳立ては夫、決めるのは妻」というパターンだが、これって何かに似ていない? そう、社長と部下の関係である。

 結論から言えば、円滑なマイホーム取得のカギは「ワンマン社長に仕えるがごとく、妻に接すること」。男性陣からはブーイングが出そうだが、もし、あなたが奥さんを部下のように扱い、意見を押さえつけて家を選べば、風呂にカビが生えたことから隣の犬がうるさいことまであなたのせいにされるだろう。「譲歩は一瞬、結果は一生」である。

 前回の山本家のケースは「情報収集と資金計画は夫、決めるのは妻」の典型例と言えよう。無理難題(?)を言う妻に振り回された夫が、試行錯誤の末にたどり着いたのが「ワンマン社長に事業計画を認めさせるテクニック」だ。ポイントは、ワンマン社長(妻)の最大の関心事を突いたプレゼンテーション。妊娠中の妻に「子育て環境」をアピールしたのである。

 「周到な準備」と「的を射たプレゼン」。ビジネスもマイホームも成功のポイントは同じだ。

「文句の出ないケーキの切り分け方」と同じ

 夫と妻の役割が逆転するケースもある。吉川百合香さん(仮名、36歳)は不動産会社勤務、夫の純一さん(同、36歳)は消防士。百合香さんは一人娘でおっとりしたタイプ。不動産会社勤務といっても事務職であり、不動産に精通しているわけではない。では、なぜ、妻が主導権を握ることになったのか。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

太田三津子 [不動産ジャーナリスト]

1978年青山学院大学卒。「住宅画報」編集、「住宅新報」記者を経て1995年フリーライターとして独立、専門誌や経済誌を中心に住宅・不動産関係の記事を執筆するかたわら、雑誌や書籍の企画編集、座談会の司会やコーディネーターとしても活躍。共著に『次世代ビルの条件』(鹿島出版会)。日本不動産ジャーナリスト会議会員。


家を買う!妻とのケンカを乗りこえて

マイホームを賢く購入するためのマニュアル本はたくさんあるが、現実はなかなかうまくいかない。マイホーム取得には夫婦の合意が不可欠だからだ。家探しから契約、入居、買い替えの過程で、多くの夫婦が一発即発の危機を体験している。「女房は一体なにを考えているのか」とぼやく男性のために、実例を交えながら夫婦の危機回避の心得を紹介しよう。

「家を買う!妻とのケンカを乗りこえて」

⇒バックナンバー一覧