1月22日、中国は1月27日から2月2日まで旧正月の長期休暇に入り、連休中に海外を訪れる中国人観光客は600万人に上ると予想されている。写真は祝賀イベントの様子。湖南省で21日撮影(2017年 ロイター)

[上海/北京 22日 ロイター] - 中国は1月27日から2月2日まで旧正月の長期休暇に入り、連休中に海外を訪れる中国人観光客は600万人に上ると予想されている。台湾の旅行会社を経営するLi Chi-yueh氏にとって、旧正月は非常に重要な時期となる。

 同氏の会社は売り上げの3分の1を中国本土の観光客から得ているが、今年は大きな期待は寄せていない。昨年5月に台湾で蔡英文政権が発足して以降、本土からの観光客は36%減少した。

 同氏は「中国は観光客を外交面での武器として使っている」とし、「現状が改善しなければこの業界は生き残れないという懸念は強い」と述べた。

 こうした懸念は台湾だけでなくアジアの他の地域でも見られ、中国が以前に増して、自国の観光客を周辺国との外交関係に利用しているとの見方が広がっている。

 韓国の政府当局者は、中国国家観光局(CNTA)が11月から2月までの韓国へのツアーを少なくとも20%減らすよう、中国の代理店に伝えたという話を中国と韓国の旅行会社から聞いたと述べた。同当局者によると、1─2月のチャーター便追加の申請が認められず、見込まれていた数千人の観光客が韓国に入国しなくなったという。

 韓国は、在韓米軍への地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備に合意し、中国から反発を受けている。

 当局者は中国からの観光客の減少について「双方にとって不都合な状況だが、どうすることもできない。防衛問題では妥協できる余地はない」と話した。

 CNTAからのコメントは得られていない。

 昨年8月に韓国を訪問した中国人観光客は前年同月比70.2%増、9月は22.8%増だったが、11月には増加率がわずか1.8%に急減。これは中東呼吸器症候群(MERS)の流行を受けて32%減となった2015年8月以来、最悪の数字となる。

 米国は昨年11月、THAADが8─10ヵ月以内に韓国に配備される予定だと明らかにした。