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中国人民銀、当面緩やかな引き締めへ=アナリストら

2017年1月26日

[北京 25日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は金融政策運営を引き締め方向に傾けるとのメッセージを金融市場や企業に向けて発信した。しかし、アナリストらは主要政策金利は据え置かれると予測しており、経済が減速する中では、その他の引き締め手段も限られているとみている。

人民銀は24日、経済のぜい弱な分野に資金流動性を供給するための手段として昨年多用してきたMLFの金利を引き上げ、市場を驚かせた。引き上げ幅は10ベーシスポイントとわずかだったが、流動性供給の手段として2014年にMLFを導入して以降、初めての金利引き上げであり、11年7月以来の政策金利の引き上げでもあった。

人民銀は旧正月の長い休暇期間を前に、週間ベースで最大の流動性供給を実施したばかりで、政策運営姿勢を緩和するのではないかとの観測が高まっていたところだった。

調査会社ゲイブカル・ドラゴノミクス(北京)のエコノミスト、陳龍氏は「人民銀の動きは、彼らが今も引き締め方向にあることを示すことが目的だ。(先週の)大規模な流動性供給を金融緩和と解釈されないようにするためだ」と述べた。

北京に拠点を置く政府系シンクタンクの中国国際経済交流センター(CCIEE)の副チーフエコノミスト、徐洪才氏は「これを政策変更と解釈することはできない。微調整だ。全般的な政策の基調は慎重で中立的だ」と述べた。

人民銀の金融政策委員会の元メンバーで中国社会科学院の教授を務める余永定氏は、先週のインタビューで「政府は本当に金融を引き締めるとは思わない。そうなればすぐに問題が起きるだろう。国債を発行し、拡張的な財政政策を取る必要がある」と述べた。

欧州系格付会社フィッチ・レーティングスのアンドリュー・フェネル氏は、数少ない指標をみる限り、実際の経済あるいは多額の負債を抱える国営企業の資金調達コストに上昇はみられないとした上で「われわれは政策金利の1年物のMLF金利の方が実際の経済における資金調達コストをみる上で意味ある指標だとみている。金利の自由化にもかかわらず、実際のところは中国の資金調達コストは引き続き政策金利の影響を強く受けている」と述べた。

ゲイブカル・ドラゴノミクスの陳氏は、政府当局が不動産市場の停滞リスクやトランプ米新政権との間で貿易紛争が発生する可能性を懸念しており、人民銀にとって金融引き締めの余地は限られていると語った。陳氏は足元の卸売物価の上昇基調は長持ちしないとも述べ、今回の人民銀の動きを「微妙な引き締め策と呼んでいる。長くて夏までだろう。そう長くは続かない」とした。

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