[26日 ロイター] - <為替> 米国の保護貿易主義的な政策への懸念がくすぶるなか、ドルが他の主要通貨に対して下落した。

ドル指数<.DXY>は99.835と7週間ぶりの安値をつけた後、終盤は0.4%安の99.928で取引された。終盤のドル/円<JPY=>は0.5%安の113.21円。ユーロ/ドル<EUR=>は0.2%高の1.0751ドル。

トランプ米大統領はメキシコとの国境に壁を建設するよう指示する大統領令に署名。市場の注目が経済政策から逸れた形になった。

FXアナリティクスのパートナー、デービッド・ギルモア氏は「トランプ氏は金利上昇やドル高につながると考えられている財政刺激策には触れず、壁の建設や保護貿易主義に言及した」と話した。

TDセキュリティーズのシニア外為ストラテジストのメイズン・イッサ氏は「足元でドル買い持ちに確信が持てない。トランプ氏の政策に基づくリフレトレードへの楽観論は揺らいでいる」と述べた。

ダウ平均は初めて2万ドルの大台に乗せたが、ドルは全般に軟調だった。

ポンドは英米間の貿易協定への期待感から対ドルで上昇した。ポンド/ドル<GBP=D4>は1.2638ドルと6週間ぶりの高値をつけた後、終盤は0.9%高の1.2632ドル。メイ英首相は25日、米国との貿易協定では英国の利益と価値を最優先に考えると述べた。

<債券> 米株価が上昇したことで株式市場への資金のシフトが続き、国債利回りが上昇した。

トランプ新米政権の政策に対する楽観的な見方から、この日の米株式市場ではダウ工業株30種が初めて2万ドル台に乗せたほか、S&P総合500種とナスダック総合も最高値を更新した。

こうしたなか10年債<US10YT=RR>利回りは2.538%まで上昇。ロイターのデータによると昨年12月28日以来の高水準となる。終盤の取引では5bp上昇の2.521%となっている。

財務省が実施した340億ドルの5年債入札が思わしくなかったことも国債の需要低下につながった。同入札では応札倍率が2.38倍と、前月の2.72倍から低下し、昨年7月以来の低水準となった。最高落札利回りは1.988%だった。

MUFG証券(ニューヨーク)の米国債トレーディング部門責任者のトーマス・ロス氏は「トランプ大統領が何を実行に移すことができるか市場が見守るなか、相場は行きつ戻りつしている」と述べた。

トランプ大統領は前日、ホワイトハウスで米自動車メーカー大手3社の首脳と会談し国内での生産および雇用の拡大を要請したほか、原油パイプラインの建設を推進する大統領令に署名。国内での雇用創出と投資拡大を目的としたこうした動きを受け、この日の取引で株式市場に資金が流入、国債に対する需要が低下した。

ジェフェリーズの短期金融市場ストラテジスト、トム・シモンズ氏は「債券市場は弱気相場に入っており、上向けば売られる状況が続く」としている。

<株式> 続伸し、ダウ工業株30種は史上初めて2万ドルの大台を突破して取引を終えた。ナスダック総合指数とS&P総合500種も共に過去最高値を更新した。米企業の好業績のほか、トランプ大統領の成長戦略に対する楽観的な見方から「トランプ相場」が再加速した。

トランプ氏は今月20日の大統領就任以降、製造業に対する規制を緩和したり、2本の石油パイプライン建設を許可する大統領令に署名するなど、企業を後押しする政策を打ち出している。

第4・四半期の米企業決算が想定を上回る好調な内容となったことも買いを誘った。トムソン・ロイター・エスティメーツによると、S&P総合の構成銘柄で既に決算を発表した104社の7割近くの業績が市場予想を上回った。同四半期の利益の伸びは6.8%と見込まれ、2年ぶりの高水準となる見通しだ。

ダウは初めて終値で1万9000ドルを超えてから42営業日で2万ドルに到達しており、過去2番目に速いペースでの大台突破となった。これまでの最速記録は、ダウが1万ドルから1万1000ドルへと上昇した際で、1999年3月29日から5月3日までの24営業日で達成した。

UBSの株式ストラテジスト、ジュリアン・エマニュエル氏は「(ダウの2万ドル突破は)まさに、市場が注目してきた画期的な出来事だ。実際に上回るのかどうか、やや不安も広がり始めていたところだった。特に、これまで(株価上昇を)引っ張ってきた存在だけに、金融関連銘柄が再び好調な値動きとなっていることは自信につながる」と指摘した。

ダウが初めて1万9000ドルを上回った昨年11月22日以降の株価上昇は金融株が主導しており、ゴールドマン・サックス<GS.N>とJPモルガン<JPM.N>の上昇分がそのうち2割前後を占めている。

個別銘柄では、米航空機大手ボーイング<BA.N>が4.2%値上がりし、ダウの上昇を大きく後押しした。

<金先物> 投資家のリスク選好意欲が高まる中、安全資産とされる金は売られ、続落した。中心限月2月物の清算値は前日比13.00ドル安の1オンス=1197.80ドルとなった。

<米原油先物> 主要産油国による協調減産への期待と米国内の増産懸念の綱引きで乱高下した後、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値は、前日比0.43ドル安の1バレル=52.75ドル。4月物は0.47ドル安の53.39ドルだった。