1月26日、通貨オプション市場で、円高予想がじわりと縮小している。写真はドルと円の紙幣、2013年2月撮影(2017年 ロイター/Shohei Miyano)

[東京 26日 ロイター] - 通貨オプション市場で、円高予想がじわりと縮小している。米ダウが2万ドルを突破するなか、出遅れ気味のドル/円だが、財政拡張によって一時的にせよ米経済が改善するとの期待は根強い。まだ限定的な動きとはいえ、投機筋などがドル高の再開をにらみ始めているとの見方も出ている。

保護主義警戒がドル圧迫

「前日は、米株・金利上昇ならドル買いというセオリーが通じない非常に難しい相場だった」と、国内金融機関のディーラーは振り返る。

 25日の海外市場は株高・米金利上昇・ドル高がセットだった昨年までの「トランプ相場」の第1ステージとは様相が異なる動きとなった。ダウが史上初めて2万ドルを突破、10年米長期金利も節目の2.5%に乗せたにもかかわらず、ドル/円は上値重く、113円台に沈んだままだった。

 米株式市場は財政出動・規制緩和、債券市場はインフレ期待・米連邦準備理事会(FRB)利上げの思惑がそれぞれ出て上昇したが、為替市場ではトランプ大統領がメキシコとの国境に壁を建設する大統領令に署名するなか、保護主義への懸念が強まったという。「米国サイドからのドル高けん制発言が重しとなっている」と、バークレイズ証券のシニア為替・債券ストラテジスト、門田真一郎氏は指摘する。

 もっとも、通貨オプションの動向に目を移せば、スポット市場とはやや異なる様相が見て取れる。長めの期間を軸に、円高予想がじわりと後退してきているのだ。

 ドル/円のリスク・リバーサル(RR)1年物は、円高予想を映すドル・プット・オーバーの傾きが0.57%付近に縮小。まだ円高予想のサイドに傾いているものの、その傾きは2016年1月以来の小ささとなった。

 あおぞら銀行の市場商品部部長、諸我晃氏は、これからインフラ投資や減税といった政策が示されれば、インフレ期待が高まって長期的な米利上げへの思惑が強まり得るとして「ドルはファンダメンタル的に買い戻されるとの読みが背景にあるのだろう」と見ている。