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日銀次回会合で成長率・物価上方修正へ、目標達成時期は据え置き

2017年1月27日

[東京 27日 ロイター] - 日銀は30、31日に開く次回の金融政策決定会合で、2017年度の経済成長率と物価上昇率の見通しを上方修正する公算が大きい。ただ、2%の物価目標実現までの道のりは遠く、「18年度ごろ」との達成時期は据え置く見通し。「長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)」政策による短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%とする目標も維持する。

今回は日銀が3カ月に1回、先行き2-3年の経済・物価見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表する。前回の昨年10月と比べて、1)世界経済の減速一服が明確化、2)国内総生産(GDP)の基準改定を反映し、経済成長率は16年度(現行1.0%増)、17年度(同1.3%増)を同1%台半ばにそれぞれ上方修正する見通し。

黒田東彦総裁は18日、訪問先のスイス・ダボスでの米CNBCテレビのインタビューで、米トランプ新政権が掲げる「インフラ投資による財政政策は、全体としては米・世界経済の成長にポジティブ」とし、米経済や世界経済の成長が「いくぶん加速する可能性がある」と指摘。日銀の物価目標達成も「少し難しくなくなるかもしれない」と述べている。

日銀内では、世界経済の減速一服とトランプ相場が重なり合い「潮目が変わった」との見方もある。

このため民間より強気の物価見通しも、小幅ながら引き上げる公算が大きい。従来は17年度が前年比1.5%上昇、18年度が同1.7%上昇だった。

物価については、1)17年度の春闘結果が不透明、2)足元の物価回復ピッチがやや弱め──といった懸念要因があるものの、前回展望リポートを公表した11月初旬に103円程度だったドル/円<JPY=EBS>が約10円、10%程度ドル高/円安方向に進んでおり、「年間0.2ポイント程度の物価押し上げになる」との見方も、日銀内にある。

また、物価の下押し要因だった消費の低迷も、エコポイント制度などによる需要の先食いが響いていた家電などで需要回復が続くとの見方が増えつつあり、物価を下支えするとの論拠となっている。

日銀は11月の決定会合で17年度物価見通しを7月時点の1.7%から1.5%に引き下げるとともに、2%の目標達成時期を17年度から18年度に先送りしたが、今回は達成時期を据え置く見込みだ。

金融政策運営はYCC政策が機能しているとの認識の下で、現行の長短金利操作目標を維持する見通し。昨年9月の枠組み変更で政策の軸足を「量」から「金利」にシフトしており、イールドカーブに基づいて国債買い入れオペの金額や回数を調整するなど国債買い入れは、柔軟化路線が鮮明になっている。

もっとも、長期金利をゼロ%に誘導するには大規模な国債買い入れが不可欠とされており、年間80兆円をめどに保有国債残高を増加させるペースも据え置く可能性が大きい。

会合では3月末に受付期限を迎える貸出増加支援と成長基盤強化支援のための貸出支援制度について、1年間の延長を決める可能性がある。

(竹本能文 伊藤純夫 編集:田巻一彦)

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