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債券市場に忍び寄るインフレ、警戒欠かせず

ロイター
2017年2月1日
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1月30日、インフレは知らぬ間に忍び寄るものだ。歴史に学ぶならば債券市場は要警戒だ。ロンドンのスーパーマーケットで2015年5月撮影(2016年 ロイター/Stefan Wermuth)

[ロンドン 30日 ロイター] - インフレは知らぬ間に忍び寄るものだ。1年前にマイナスだった先進諸国のインフレ率は主に原油高に押し上げられる形で、過去数ヵ月間に中銀の掲げる物価目標に向けて上昇した。歴史に学ぶならば債券市場は要警戒だ。

 ハーバード大学から出向してイングランド銀行(英中央銀行)の客員研究員を務めるポール・シュメルツィング氏が過去800年の債券市場を調べたところ、現在の市場環境はニクソン氏が米大統領だった1960年代末期と最も類似性が高いことが分かった。

 当時の米国は長引く低インフレ期から脱しつつあり、労働市場は引き締まり、企業寄りの大統領の誕生で財政拡張への期待が高まっていた。債券投資家にとっては厳しい時代だ。

 米国債価格は1965年から70年に実質ベースで36%下落。この間に消費者物価の年間上昇率は1.6%から5.9%へと3倍以上に加速した。世界最大の米国債市場は世界の債券市場の基調を左右する。

 こうした「インフレの反転上昇」は36年間続いた国債強気相場の終焉を告げる最後の一撃となった。シュメルツィング氏は「60年代のインフレ期待をみると、それほど急激な上昇は予想されていなかった。しかしインフレは即座に加速し、市場を驚かすことがある」と話す。

 その上で、過去の基準に照らせば債券は2桁の損失が発生する可能性があると指摘。2003年に日本で起きたような利回り曲線の急激なスティープ化など他の売り材料が重なれば壊滅的な状況に陥ることもあり得るとした。

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