“爆買ツアー”は一段落、
地方の活性化につながるインバウンド施策を

 都市部における、いわゆる“爆買ツアー”は一段落したものの、地方自治体は誘客の起爆剤としてインバウンド対応に積極的であり、逆に需要増が見込まれている。また訪日外国人の最近の旅行形態として“モノ”よりも“コト”、地方での体験型の旅が増えている。

 これまで京王グループでは、地方の自治体と組んで農業体験や伝統工芸体験を入れたバスツアーを企画しており、観光ではなく体験を目的とする旅のニーズに応えてきた。これらのツアーはまだ外国人向けにはなっていないが、同社では日本人と外国人混在型が可能なツアーとして、訪日外国人の割合を高めていきたいと考えている。

 「昨年は、立山黒部アルペンルートの玄関口となる扇沢までの高速バスを新設、人気アニメで話題の飛騨古川までの高速バス延伸など、観光向けの路線を拡充しました。現在、日本語(日本人向け)の企画乗車券はすでに20種類以上ありますが、今後は外国人の受け入れ態勢の確認をとりながら、これら企画乗車券の多言語化を図り、必要に応じて新たな企画乗車券の発売を検討していきたいと考えています」と、山下課長。

松本線は1日24便。コンセントを設置したバスもある

 高速バスは地域住民の足としても活躍しており、観光客による利用者増加で、利便性向上が図れるほか、路線バスの運行を含めて地域の活性化にもつながってゆく。同社では、地域社会と共に成長し地域社会へ貢献するインバウンド施策を、今後も積極的に推進していく考えだ。

 

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京王電鉄株式会社
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