[東京 1日 ロイター] - 日立製作所<6501.T>は1日、2017年3月期の連結業績予想(国際基準)を上方修正し、従来5400億円と見込んでいた営業利益を200億円増額し5600億円(前年11.8%減)に引き上げたと発表した。為替想定を円安方向に修正したことが主因。

修正した営業利益予想はトムソン・ロイターがまとめたアナリスト17人の予測平均値5987億円を6.4%下回っている。

昨年10月末時点では下期(16年10月━17年3月)の為替想定を1ドル100円、1ユーロ110円としていたが、今回は17年1─3月期の想定をドル110円、ユーロ115円に設定した。

記者会見した西山光秋・最高財務責任者(CFO)は増額修正の200億円について「半分は為替、それ以外は原価低減、収益性の改善」と説明した。

通期では、売上高に相当する営業収益9兆円(前年比10.3%減)、純利益2000億円(同16.2%増)との予想は変更ない。

ウラン濃縮関連の米ゼネラル・エレクトリック(GE)<GE.N>との合弁事業について西山CFOは、撤退へ向けて調整中で、約700億円の減損損失を今期予想に織り込んだと明らかにした。レーザーを用いた濃縮技術を開発中だったが、ウラン燃料の需要見通しを考慮した結果だという。

<英原発、リスク管理を強調>

鉄道や電力などインフラ関連事業と、ITサービスに注力して近年、好業績を続けている日立は、18年度に営業利益率8%超を掲げるている。16年度の見込みは6.2%。西山氏は「グローバルトップと比べると低いが、構造改革効果、低収益事業の改善が実現している」と述べた。

東芝<6502.T>が米原発事業で数千億円規模の損失を出す見通しになったことで、原発輸出のリスクの高さが浮き彫りになった。日立は英国で原発の建設計画を進めているが、西山氏は「現地での事業リスクを減らすため、(原発)工事の実績がある(米建設・エンジニアリング大手の)ベクテルや海外でのプラント経験がある日揮<1963.T>とコンソーシアムを組んで工事を進め、リスク管理を徹底する」などと説明した。

16年4─12月期の連結業績は営業収益が前年同期比9.8%減の6兆5193億円、営業利益は同8.6%減の3731億円、純利益は10.6%増の1912億円だった。

同社が注力するIoTプラットフォーム「Lumada(ルマーダ)」の収益への寄与については「まだ把握できてない」(西山氏)という。

*内容を追加しました。

(浜田健太郎 編集:田中志保)