経営×物流

「商流、物流、情報流を統合管理してコープ商品のSCMを最適化する」

日本生活協同組合連合会・佐藤豊ロジスティクス本部本部長インタビュー

日本生活協同組合連合会(日本生協連、浅田克己会長)は、全国の地域生協や職域生協、大学生協および、複数の生協によって組織される事業連合などが加盟する連合会。生協のPB商品である「コープ商品」の開発と供給を主力事業とし、宅配・店舗事業などを展開する会員生協に対してコープ商品を卸売業の形で販売・納品している。日本生協連ロジスティクス本部では、このコープ商品のSCM(サプライチェーンマネジメント)のロジスティクス分野を担い、コープ商品の商品力強化と、それによる会員生協事業への貢献をめざす。ロジスティクス本部の佐藤豊本部長に、連合会が進めるコープ商品の物流戦略と、生協物流全体における今後の展望を聞いた。

コープ商品の基幹システムを更新し
在庫配置のさらなる最適化が可能に

――まず、日本生協連ロジスティクス本部の位置付けを教えてください。

生協のPB商品である「コープ商品」

佐藤 ロジスティクス本部は2013年9月に発足しました。14年の消費増税を受けた小売業界の競争激化を前に、サプライチェーンの全体最適化で物流費を削減し、コープ商品の商品力を強化する必要があると判断したためです。

 これまでの「物流」という限られた概念の枠から脱却し、「SCM」「ロジスティクス」、そして、組合員の購買動向を直接反映したサプライチェーンの構築を図る「ECR(効率的消費者対応)」の3キーワードを軸に、コープ商品の物流と商流、情報流の統合管理を行って総在庫の極小化など効率化を図ることがミッションです。

――現在、コープ商品の物流体制はどうなっていますか。

佐藤 まず、会員生協からの注文を日本生協連ロジスティクス本部が受け、各メーカーへ発注します。商品は日本生協連のDC(在庫型センター)に入庫した後、各生協および事業連合の管理温度帯別の店舗センター(TC)とセットセンター(SC)に納品します。TCからはNB商品とともに生協の店舗へ配送され、SCからは宅配デポへ運ばれます。ロジスティクス本部では、コープ商品のメーカー~DC間の調達物流からDC~TC・SCの卸物流、そしてTC・SC~店舗・宅配デポの小売物流までを事業領域としています。

――サプライチェーンの高度化に向けた最近の取り組みは。

日本生協連による物流の基本戦略
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佐藤 昨年8月にコープ商品のSCMを一括で管理する「商品事業基幹システム」を30年ぶりに更新しました。最大の特長は商品の供給方法に柔軟性が生まれたことです。

 一例ですが、これまでDCから供給できるコープ商品は、エリア毎にTCとSCが固定されていましたが、新システムではどのセンターにも納品できるようになりました。今後は、様々な物流ルートの効率性が検証可能となり、商品によっては限られたDCにのみ在庫を置き、そこから各地のセンターへ供給する体制なども考えられます。災害時の支援物資移送に対応しやすいことも大きな利点です。

――より高度な在庫配置の最適化が図れるのですね。

佐藤 そうですね、コープ商品のSCM再構築とさらなる効率化が期待されます。また、新システムでは一つの商品の「単品効率」が可視化できることも大きな機能です。これまでも手作業で算出はできましたが、よりタイムリーにシステム上で把握できるようになります。

 物流費は様々な要素で日々変わりますが、その月の単品効率が計画に対してどのようなプロセスを経て、その数値に着地したのか―― という考察がしやすくなります。今後は、この単品効率の検証スキームも構築していきます。

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1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている物流業界専門紙。物流報道の中に“荷主”という切り口を持った媒体として評価されている。主な内容は荷主企業の物流動向、行政の物流関連動向、トラック、倉庫、鉄道、海運、航空など物流企業の最新動向、物流機器、WMSソフトなどの関連ニュース等。週2回発行。


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