[サンフランシスコ 2日 ロイター] - トランプ大統領が表明している就労ビザプログラムの見直しは、シリコンバレーのIT企業の中でもフェイスブック<FB.O>への影響が最も大きい─。企業が労働省に提出した文書をロイターが分析したところ、こうした結果が浮かび上がった。

2016年のフェイスブックの従業員のうち15%超が一時的な労働ビザを使って働いており、同社は法律上、特殊技能を持つ一時的雇用者向けビザ「H1─B」の活用企業に分類されている。この割合は米グーグルの持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>やアップル<AAPL.O>、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>、マイクロソフト<MSFT.O>と比べても高い。

そのため、トランプ氏や米議会の議員らが口にしているように、H1─Bビザのプログラムが厳格化されれば、フェイスブックは難問を抱え込むことになる。

トランプ氏と司法長官に指名されているジェフ・セッションズ氏はともに、このビザプログラムを現行どおり運用することに反対。ロイターが入手した大統領令の草案とされる資料によると、「最優秀」の人材に同ビザが与えられるよう改革することなどが記されている。現時点で、この資料の信頼性をロイターは確認できていない。

H─1Bビザは、高い教育を受けた「特殊技能」の求められる職種の外国人などに発行されるのが建前で、科学者や技師、コンピュータープログラマーなどが想定されている。米政府は毎年、主にくじ引きにより8万5000人に発給している。

このビザの大半が、アウトソーシングを受ける事業受託会社の従業員に発行されていることから、低レベルのIT技術者を補充するのに使われているのではないかとの批判がある。

このため、見直しは、くじ引きによる発給をやめ、給与の高い職種から優先的にビザを出していくことで、事業受託会社による活用を減らしていくといった形で実施される可能性がある。その場合には、高額の給与を支払っているフェイスブックなどが受ける打撃は緩和されそうだ。

スパイサー大統領報道官は1月30日、トランプ大統領がH1─Bビザの見直しを移民制度改革の一部と位置付けており、大統領令や議会による立法などにより対応する考えだとした。ただ、詳細は明らかにしなかった。