写真はイメージです Photo:©kagonma-fotolia

 先月二五日、女性の名前を朱文字で書いた“わら人形”を放置したかどで、群馬県藤岡市在住の五一歳男性が逮捕された。

 容疑者が用意した“わら人形”は頭部と胴、両手足がついた“大の字”形のもので、大きさは、頭から足先までが約二〇センチ、両手を広げさせた長さは約十一センチほどになるとのことだ。わら人形は、針金に麻紐を巻き付けて作られていた。

 女性を呪うつもりだったのか、わら人形には長さ六・五センチの“二寸釘”が背中まで貫通するかたちで打たれていたという。

 赤い塗料が使われていた点はどのメディアも同じだが、産経新聞や日刊スポーツでは朱文字で“女性の名前”が書かれていたとあり、ニュース速報Japanによると朱文字で書かれていたのは“女性の顔”とある。

 アラフィフ以上の年代には懐かしい高橋留美子さん原作の『めぞん一刻』には、夫に先立たれた未亡人は、墓石に彫られた亡夫の名の横に朱文字で自分の名前(戒名)を彫った――、という場面が出てくるが、地方の慣習では朱文字で書かれた文章・文言は“永別”を意味する等々の言い伝えもあったりと、朱文字はあまりいい意味で使われていないようだ。だからわら人形にも朱文字を用いるのかもしれない。

 容疑者に朱文字で名前(顔)を書かれたのはゲームセンターの経営者で、容疑者はそのゲームセンターの常連客だったという。通い詰めているうちにその女性に好意を抱くようになったのか、思いを寄せたから足繁く通うようになったのかは定かではないが、昨秋、容疑者は女性にプレゼントを贈っている。

 日刊スポーツによると、女性は“容疑者からプレゼントをもらったが「お返ししたら、様子がおかしくなった」と警察に話している”という。昨年末には女性が乗る車のタイヤがパンクするなどの嫌がらせ行為も起きていて、女性は警察に相談していた。

 そして、年が明けてのわら人形騒動である。

 ゲームセンター駐車場の、女性が車を停める駐車スペースに放置されたわら人形を発見したのは店員だが、警察が防犯カメラの映像を分析したところ、容疑者が浮かび上がり今回の逮捕へとつながった。

 贈り物をしたら返されて、その意趣返しに呪いをかけるというのは何とも歪んだ愛情表現のようにも映るが、昨年五月、東京都小金井市のライブハウス前でシンガーソングライターの冨田真由さんがストーカー男に襲われ、胸や首など全身二十カ所以上を刺された事件も、ファンを名乗るストーカー男からプレゼントされた時計と本を冨田さんが送り返したのが発端だった。