[3日 ロイター] - <為替> ドルが対円で下落し112円台後半で推移した。朝方発表された雇用統計は賃金の伸びが予想を下回る結果となり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍るのではないかとの見方が広がった。

CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む3月利上げの確率は雇用統計発表後に10%未満となった。一方、6月利上げの確率は60%を超えている。フォレックス・ドットコムの調査部長、ジェームズ・チェン氏は「賃金の伸びが低いと受け止められ、目先の利上げ観測が大幅に後退した」と指摘した。

ドル/円は0.1%下落の112.70円。週間では2.3%値下がりし、昨年7月以来の大幅な下げとなった。ドル指数は6週連続で下落。ユーロ/ドルは0.2%高の1.0775ドル。

<債券> 長短利回り格差が1カ月半ぶりの水準に拡大した。朝方発表された1月の雇用統計で賃金の伸びが低調となり、近い将来の利上げにつながるようなペースでインフレが上昇していないことが確認されたことが背景。

5年債と30年債の利回り格差は120ベーシスポイント(bp)と、12月14日以来の水準に拡大。金利上昇に敏感に反応しやすい5年債は雇用統計で支援された一方、長期債は来週に控える一連の国債入札が重しとなった。財務省は来週、総額620億ドルの3年債、10年債、30年債の入札を実施する。

ただ午後になってサンフランシスコ(SF)地区連銀のウィリアムズ総裁がブルームバーグテレビに対し、インフレ加速の兆候や労働市場の堅調さを踏まえるとFRBは今年、財政政策の詳細を把握しなくても利上げの準備を整えられるとの認識を表明。同総裁のタカ派的な発言を受け、雇用統計を受け上昇していた国債価格は上げ幅を縮小した。

終盤の取引で10年債価格は6/32安、利回りは2.49%。利回りは雇用統計を受け2.43%まで低下していた。

<株式> 上昇。底堅い米雇用統計に加え、トランプ米大統領が金融規制改革法(ドッド・フランク法)の見直しに関する大統領令に署名したことが追い風となり、S&P総合500種は終値で過去最高値に迫った。

S&P500金融株は2%上昇し、11月半ば以来の好成績。金融規制改革法見直しの大統領令が材料視された。

JPモルガン・チェースは3.1%高。JPモルガンの上昇が主導し、S&P銀行株は2.6%上昇した。

個別銘柄ではアマゾン・ドット・コムが3.5%安。第1・四半期の営業利益が前年同期を下回るとの見通しを示したことが嫌気された。アマゾンの下げが主導し、S&P500一般消費財は0.1%低下した。

メーシーズは6.4%急伸。カナダの百貨店チェーン、ハドソンズ・ベイが同社に買収案を提示したことが材料視された。

<金先物> 朝方発表の米雇用統計で賃金インフレの鈍化が示されたことで買い戻しが入り、小幅続伸した。中心限月4月物の清算値は前日比1.40ドル高の1オンス=1220.80ドル。

前日夕からこの日早朝にかけ、相場は1215ドル付近で軟調に推移していたが、雇用統計が発表されると、大きく上下に浮動。いったん下げ幅を拡大した後、前日清算値付近に切り返した。

その後も、米サプライ管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業景況指数は上昇予想に反して低下。これが買い戻しの流れに拍車を掛け、金塊は小幅ながらプラス圏に浮上した。 金塊現物相場は午後1時37分現在、1.510ドル高の1217.835ドル。

<米原油先物> 米国がイランに対する追加経済制裁を発表したことを受けて、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値は、前日比0.29ドル(0.54%)高の1バ レル=53.83ドル。4月物の清算値は0.30ドル高の54.47ドルだった。

米国とイランの国防・外交政策をめぐる対立激化が必至とみられる中、トランプ大統 領は軍事行動の可能性について「どの選択肢も排除されていない」と言及。ペルシャ湾岸 地域の原油供給もリスクにさらされるとの警戒感などから原油買いが活発化し、相場は一 時54.22ドルまで上昇した。

外国為替市場では、朝方の米雇用統計の発表を境にドル安・ユーロ高が進行。ドル建て で取引される原油などの商品に割安感が生じたことも買いを誘ったようだ。