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経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

企業も銀行も健全化したのに経済活動が上向かない理由

高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト]
【第227回】 2017年2月8日
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デフレ脱却への道筋を確かなものとするために、2017年は疑似ヘリコプターマネー的なものや、日銀のバランスシートの縮小を行わないとのコミットを行うような対応が選択肢になりそうだ

国債は債務の
「身代わり地蔵」

 一般的な見方として「国債は財政赤字垂れ流しの浪費によって積み上がった」との考えがあるが、そう単純ではない。筆者は長らく、国債は「過剰な債務を肩代わって積み上がった身代わり地蔵」として説明してきた。

 国債はバランスシート調整に伴う損失処理のプロセスのなか、段階的に債務を肩代わり、「時間を確保する器」の機能を果たす。悪く言えば、債務問題の「先送りの道具」でもあった。

 日本の1990年代以降のバブル崩壊において、企業の過剰債務問題として議論された。それから30年近くが経過し、日本企業の債務負担は極めて軽い、「筋肉質」状況になった。一方、長年にわたる債務負担を肩代わりしてきた結果、国債残高が巨額に達した。

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高田創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト]

たかた はじめ/1958年生まれ。82年3月東京大学経済学部卒業、同年4月日本興業銀行入行、86年オックスフォード大学修士課程修了(開発経済学)、93年審査部、97年興銀証券投資戦略部、2000年みずほ証券市場営業グループ投資戦略部長、06年市場調査本部統括部長、チーフストラテジスト、08年グローバル・リサーチ本部金融市場調査部長、チーフストラテジスト、11年より現職。『銀行の戦略転換』『国債暴落』『金融市場の勝者』『金融社会主義』など著書も多い。


経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

リーマンショック後の大不況から立ち直りつつあった日本経済の行く手には、再び暗雲が立ち込めている。留まることを知らない円高やデフレによる「景気腰折れ不安」など、市場に溢れるトピックには、悲観的なものが多い。しかし、そんなときだからこそ、政府や企業は、巷に溢れる情報の裏側にある「真実」を知り、戦略を立てていくことが必要だ。経済分析の第一人者である熊野英生、高田創、森田京平(50音順)の4人が、独自の視点から市場トピックの深層を斬る。

「経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層」

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