[ニューヨーク 9日 ロイター] - 9日のニューヨーク外為市場では、ドルが幅広い通貨に対して上昇した。トランプ米大統領が今後数週間に税制改革に関する抜本的な提案を明らかにする考えを示したことを受け、ドルを買う動きが強まった。

大統領は航空大手首脳との会談で、トランプ政権は今後「税に関して、目を見張るような発表を行う」と述べたが、詳しい内容には言及しなかった。

終盤のドル/円<JPY=>は1.2%高の113.27円。一時は2月3日以来の高値となる113.29円まで上昇した。

ユーロ/ドル<EUR=>は0.4%安の1.0656ドル。フランスの大統領選など欧州の政治リスクがユーロ相場を圧迫した。

ドル/スイスフラン<CHF=>は0.6%高の1.0012フラン。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.4%高の100.64で推移している。

投資家はトランプ大統領が選挙公約として掲げた財政出動と減税を通じた大型景気刺激策の具体的な内容を見極めようと、しびれを切らせていた。

BKアセット・マネジメントのマネジングディレクター、キャシー・リエン氏は「トランプ大統領自身の言葉で、税に関して向こう数週間に驚くべき提案を行うとの発表があったことがドルを全面的に押し上げた」と指摘。「これは大統領選後のドル高の核心的要因であり、投資家の期待は再び高まった」と述べた。

ドル指数は大統領選後の1カ月半で5%超上昇したが、トランプ大統領が景気刺激策よりも通商政策や移民対策に重点を置くなか、ドル指数は今年に入って下落基調をたどっていた。

トランプ大統領が指名した閣僚候補には議会承認に強く反対する動きがあるうえ、大統領が命じた難民の受け入れ凍結や米国への入国制限には世界中で反発が広がっている。投資家は、トランプ氏の財政出動策が先送りされたり、議会で厳しい反対に直面する事態を懸念していた。

こうしたなか大統領のこの日の発言は、ドルが上昇基調に戻る動きを支援した。週間の新規失業保険申請件数が予想に反して減少し、約43年ぶりの低水準に迫る数字となったこともドルが買われる要因となった。

一方、ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)が金融引き締め策は2年以上先になるとの見通しを示したことを受け、NZドル<NZD=>は米ドルに対して1%超下落した。

ドル/円 NY終値 113.22/113.29

始値 112.36

高値 113.34

安値 112.24

ユーロ/ドル NY終値 1.0654/1.0658

始値 1.0681

高値 1.0695

安値 1.0651