[フランクフルト 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のメルシュ専務理事は10日、ECBは金融政策の方向性を示すフォワード・ガイダンスで低金利の継続を示唆することをやめるべきだと主張した。タカ派的なコメントはECBの政策当局者の間で、意見の不一致が起きている可能性を示唆している。

メルシュ氏はドイツ・ハンブルク近郊で開かれた会合で、これ以上の金利引き下げは想定外の結果を招きかねないと指摘。いずれの場合でも、物価がECBが「心地良いゾーン」とする水準に上昇するにつれて、実体経済は驚くほど力強く推移しており、ECBは今すぐフォワード・ガイダンスを見直すべきだとした。

ECBはフォワードガイダンスとして長らく、政策金利が長期にわたり現在の水準か、それよりも低い水準に留まると表明している。

メルシュ氏は会合で「金融政策オプションとして『より低い金利』という表現をいつまで使い続けることができるのか」と問いかけ、中央銀行の信頼性の重要さを考えると、市場との対話について緩やかな調整を始めるべきだと指摘した。

エネルギー価格の上昇を主たる要因に、物価が急速に上昇しつつあることから、ECB政策当局者のうち保守派は、超緩和的な金融政策を取り止めるべきだとの主張を強めている。こうした動きに対し、ドラギ総裁は一貫して拒否の姿勢を示している。

ハト派が大勢を占めるECBの理事会の中で、タカ派とみなされているメルシュ氏のコメントは議論に新しい展開をもたらすかもしれない。フォワード・ガイダンスの見直しは、現行の超緩和的な金融政策がどこかの時点で終わるという市場の認識を強める上で、安上がりな方法だと受け止められている。

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