⑤会計の専門用語に戸惑う
  会計を学び始めた人が戸惑うことの一つが会計の専門用語です。会計の勉強を始めると「借方」(かりがた)、「貸方」(かしがた)といった言葉が出てきます。こういった日常生活では使わない会計の専門用語に先ず戸惑います。会計の全体像とその本質を理解するためには必ずしも会計の専門用語を理解する必要はありません。

 以上が、会計の勉強を難しく感じさせている理由だと思います。そうであるなら、会計の専門用語をできるだけ使わず、先ず会計の全体像と本質論を説明し、収支計算書を使ってPLとBSを説明し、現金の動きの伴わない取引を丁寧に説明しさえすれば、だれにでも会計は理解できることになります。

 私はこの方法を使って、会計の「か」の字も知らない大学生や高校生の私の子供達に会計の説明をしてみました。彼らはこの方法でなんなく会計の基本を理解しました。
 

 はじめて会計を学ぼうとしている人、いままで何度勉強しても会計がもうひとつわからなかった人、是非これから続く6回のコラムを読んでみてください。

お金の流れで理解する
すべての企業に共通する3つの活動

 以上のことを踏まえて上で、第1回のコラムでは先ず会計の全体像を説明しておきましょう。

 そもそも会計の表であるPLやBSは何のために作るのでしょうか。目的はいくつもありますが、第1の目的は会社の外の関係者に会社の状況を正しく伝えるためです。

 実は、全ての企業は【お金を集める→投資する→利益をあげる】という3つの活動を行っています。事業を始めるには先ずお金が要ります。そのお金を資本金か借入金という形で集めてきます。その集めてきたお金を製造業であれば工場建設に投資し、その工場で作った製品を販売して利益をあげます。小売業は集めてきたお金を商材に投資し、その商材を販売して利益をあげています。つまり、全ての企業に共通する活動が【お金を集める→投資する→利益をあげる】という3つの活動なのです。