[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して下落した。米国債の利回り低下や、米連邦準備理事会(FRB)の次の利上げ時期を巡る不透明感を理由に、ドルを売る動きが優勢になった。

ドル/円<JPY=>は前日に付けた2週間半ぶりの高値となる114.95円から下げに転じ、16日の終盤は0.9%安の113.15円。ユーロ/ドル<EUR=>は5週間ぶりの安値だった前日の1.052ドルから持ち直し、16日終盤は0.7%高の1.0669ドルとなっている。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は前日に約1カ月ぶりの高値となる101.76ドルまで上昇していたが、16日は過去2週間強で最大の下げとなり、直近では0.7%安の100.49で推移している。

トレーダーはFRBのイエレン議長が15日の議会で証言した内容について、3月14─15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るかどうかについて明確な手掛かりは示さなかったと受け止めたため、利上げを見込んだ取引が後退した。

ただイエレン議長は、米経済が完全雇用に近づき、インフレがFRBの目標である2%に近い水準で推移するなか、今年中に2回以上の利上げを実施する可能性はあるとのシグナルを伝えた。

TJMブローカレッジの外国為替部門を率いるリチャード・スカローン氏は「イエレン議長の証言に先立つドル高をさらに勢い付ける材料が提供されなかったため、ドルを買う動きが後退した」と説明した。

投資家はトランプ米大統領が打ち出した減税や規制緩和、インフラ支出などの政策の具体的な内容を見極めようとしている。

シリコンバレー・バンクのシニア通貨トレーダー、ピーター・ング氏は「トランプ大統領の政策に注目が集まるなか、大統領の財政政策に一段と神経をとがらせているFRBは脇役に退いた格好となっている」と述べた。

2月のフィラデルフィア地区連銀業況指数が約33年ぶりの高水準となったことを受け、朝方はユーロと円に対するドルの下げ幅が縮小する場面もあった。

3月の利上げ観測後退や軟調な米国株相場を背景に米国債を買う動きが広がり、10年債利回りは2.50%を割り込んだ。

CMEグループのフェドウオッチによると、金利先物市場が織り込んだ3月の利上げ確率は18%となり、前日の31%から低下した。

ドル/円 NY終値 113.20/113.27

始値 113.59

高値 113.84

安値 113.10

ユーロ/ドル NY終値 1.0672/1.0676

始値 1.0633

高値 1.0680

安値 1.0631

*表を更新しました。