ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
吉田恒のデータが語る為替の法則

「破竹のユーロ高」はそろそろ一段落か? 最大1.35ドル割れもあり得るそのワケは?

吉田 恒
【第127回】 2011年4月13日
著者・コラム紹介バックナンバー

 先週は、ECB(欧州中央銀行)の利上げとユーロの動きが、外国為替市場の関係者の間で最も注目されたテーマだったかもしれません。

 そこで今回は、ユーロを取り上げてみたいと思います。

 はずれるかもしれませんが、私はユーロ高が一段落して、いったん1.4ドル割れへ向かうと考えています。

基本的に、ユーロと原油価格は相関性が高い

 まずは「資料1」をご覧ください。

 昨年、「ユーロ危機」で1.2ドル割れまで急落したのが遠い昔のように、この数カ月のユーロは反発する場面が続いています。足元でも、ユーロの一段高を試す展開となっています。

資料1

 

 なぜ、ユーロはこのように強くなっているのでしょうか?

 その最大の理由は原油高でしょう。「資料2」をご覧いただくとわかりますが、基本的に、ユーロと原油価格は相関性が高いのです。

資料2

 

 中東・アフリカ情勢の混乱などを受けてWTI原油が100ドルの大台を大きく超える原油高となっていますが、このためにユーロ高になっているということなのでしょう。

ちょっと気になるユーロと原油の「買われ過ぎ」

 それでは、原油価格やユーロの上昇はまだまだ続くのでしょうか?

 この点について、ちょっとどうかなと思うデータもあります。「資料3」はニューヨークのWTI原油、WTIの投機筋のポジションに関するデータですが、これを見ると、原油は異常な「買われ過ぎ」になっています。

資料3

 

 WTI原油は、2008年7月に150ドル突破寸前まで急騰しましたが、その時でも投機筋の買い越しは15万枚を超えませんでした。

 それなのに、最近の買い越しは一時30万枚近くまで拡大しており、空前の買い越しの状況で、ちょっと異常な感じもします。

 このように、ユーロと相関性の高い原油は異常な「買われ過ぎ」になっています。そうであれば、「原油買い」はそろそろ限界が近いのではないでしょうか?

記事の続きを読む

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

吉田 恒 

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役歴任。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケット エディターズ」の日本代表に就任。


吉田恒のデータが語る為替の法則

為替相場には法則がある! 数々の大相場を的中させてきた吉田恒が、豊富な過去データを分析して法則を導き出し、為替の先行きを予想します。

「吉田恒のデータが語る為替の法則」

⇒バックナンバー一覧