2月17日、中国企業はここ3年、盛んに株式の私募発行を行ってきたが、当局が投機的な慣行や怪しげな資金使途に目を光らせ始めたため、ブームは風前の灯となっている。北京の中国証券監督管理委員会前で昨年1月撮影(2017年 ロイター/Jason Lee)

[上海 17日 ロイター] - 中国企業はここ3年、盛んに株式の私募発行を行ってきたが、当局が投機的な慣行や怪しげな資金使途に目を光らせ始めたため、ブームは風前の灯となっている。

 当局は株価が暴落した2015年半ば以来、新規株式公開(IPO)が株式市場の資金を吸収しているとしてIPOを厳しく制限してきた。このため企業は規制の緩い私募市場に目を転じた。

 株式の私募発行は、2013年から16年にかけて5倍に増えて1兆1800億元(1720億ドル)に達した。一方で16年のIPO総額は1476億元にとどまっている。

 しかし中国証券監督管理委員会(CSRC)は昨年末以来、私募発行の承認手続きを厳格化している。委員会は1月20日、私募発行で調達した資金が裏口上場や、無関係な業種への投資、商業上の利点が定かでない組織再編に使われているとの不快感を示した。

 CSRCの広報、シャン・シャオジュン氏は「最大の問題は、一部の上場企業が(私募発行で)過剰な資金調達を行っていることだ。資金調達の仕組みが不合理である上、調達した資金を好き勝手に、かつ非効率に使っている」と話す。

 シャンシャン・ファイナンスの株式取引責任者、ウー・カン氏は、私募市場が投機的な企業買収や資金の不正使用、場合によっては犯罪行為の「ブラックボックス」と化したと語る。

 先月にはヘッジファンドの運用担当者が上場企業13社と結託し、これらのうち数社が行った私募発行に関与した上で、13社の株価をつり上げ、非公開情報で利益を得たなどとして投獄された。

 市場参加者によると、CSRCは間もなく私募の規則を変更する見通しで、今後は再びIPOその他の公募へと振り子が戻ってきそうだ。

 ウー氏は「今年は規制強化によって私募を通じた資金調達が劇的に減るが、IPO件数は増えるだろう」と見ている。