エアコンを「買い替える」だけで
使用電力は40%削減!?

 今回、私が推奨する「エアコンに焦点を当てた節電プラン」は、スバリ、「エアコンを最新型に買い替える」というもの。

 設定温度の変更やこまめに消すといった「節電行動」よりも、まずは「購買行動」である。大きな節電効果が期待でき、業務効率に影響が少なく、なおかつコスト減になって経営者も納得できる――。そんな欲張りな要望をかなえてくれる節電方法だ。

 ここで言う「最新型」とは、いま主流になっている「省エネタイプ」のエアコンのこと。最新型の省エネエアコンは、使用電力が従来型と比較して約半分、さらに高性能のものになると約3割程度で済む。その節電効果は圧倒的なのだ。

 中部電力のホームページによると、「1995年型と最新型(2008年型)の比較では、消費電力量はなんと約40%も削減されています」とある。驚きの数字である。

 極論すれば、10年以上の古いタイプのエアコンであれば、いくら躍起になって設定温度を1度上げても、こまめに消したとしても、その努力に見合った節電効果は期待できないのだ。エアコンそのものが省エネではないのだから。

 前述のようにエアコンは使用電力全体の3割を占めている。とすれば、仮にすべてのエアコンを「使用電力が従来の3分の1」という最新型に替えた場合、それだけで使用電力全体の2割は下げられる計算になる。

 そもそも一般的なエアコンは8~15年ぐらいが買い替えのサイクルとされている。買い替え時期を迎える場合はもちろん、まだ多少早くても、積極的に最新型へ買い替えることを強くおすすめする。

 エアコンを買い替える。それだけで、ほかに何もしなくても、使用電力を2割近く下げられるのだから。