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一流の育て方
【第44回】 2017年4月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
ミセス・パンプキン

子供は親の言うことは聞かないが、言動の真似はする
言行不一致の子育ては、二流の育児!

将来、子供に感謝される「新しい育て方」とはどのようなものか?約200人の「リーダーシップ溢れる学生」および、各界で活躍するビジネスリーダーたちが「親に最も感謝している教育方針」を徹底的に調査した『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』
本連載では、著者であるミセス・パンプキン氏が、本書や数々の講演会で伝えている「自己肯定感が高く、主体的に自己実現できる人の育て方」のエッセンスを公開していく。

子は親の「言葉」ではなく「行動」の真似をする

 言葉よりも行動で教えなければならないということは、会社で部下を教育するときも、家庭で子供を教育するときも、共通しています。とくに、「もっと勉強しなさい!」と言っている親や上司自体がまったく不勉強だと、その言葉は何の力も持ちません。

『一流の育て方』は、様々な業界で活躍されるビジネスリーダーや、主体性あふれる大学生たちに「幼少期に受けた家庭教育を振り返って、親に最も感謝していること」を広範にインタビューして書かれたものです。

 その中で、多くの人が「両親の言行一致」に基づいた家庭教育を受けたことを感謝しており、なかでも「親の学習習慣がそのまま自分の学習習慣につながった」ことに感謝しているということは、私たちに大切な教訓を与えてくれるのではないでしょうか。

(以下『一流の育て方』より、アンケート抜粋)

●親の言うことは聞かなくても、行動は真似をする
 私の両親はどちらかというと「自由」を重んじるタイプでしたが、今振り返ると、「ダメなことはダメ」としっかり教育された気がします。具体的には、タバコを吸うなとかです。両親はそういったことも、子どもに言う前に自ら実行することで教えてくれました。
 子どもは親の言うことは聞きませんが、親のすることは真似します。したがって、両親が本を読んでいれば、子どももいずれ必ず本を読むようになります。タバコの例でいうと、両親もまず自分たちがタバコを断つことでその重要性を私に説いてくれました。(慶應義塾大学総合政策学部Kさん)
●両親の姿を見て、勉強の大切さを学んだ
 小学校時代は勉強するようにと口うるさかったのですが、中学からはあまり言われなくなりました。しかし両親自身が勉強家であり、その姿を見て自然と勉強の大切さを学びました。
 将来は子どもの主体性を大切にした子育てをしたいと思います。そして口で言うよりも自分の姿勢で教育できるようにしていきたいです。(東京大学大学院工学系研究科Iさん)
●父は行動で見本を示してくれました
 父は、私を背中で育ててくれたと思っています。ある日、親父が右足を血だらけにして家に帰ってきました。かなりの重傷でしたが、親父は笑っていました。一人の男として、つらいときでもつらい顔一つせずに笑っているべきであることを教えられました。(早稲田大学政治経済学部Mさん)

親ができない努力を、子どもに要求しても無駄
──努力しない親の子は努力できない

 子どもは親の鏡だとよく言われます。純粋無垢で生まれてくるのですから、親のしぐさや立ち居振る舞いを見て成長し、食物や嗜好品、考え方まで似るのは、自然の成り行きです。親が努力もせずにお金を出すだけであれば、いくら道具立てが揃っていても子どもも努力するようにはなりません。

 父親が経営者で、子どもには大きな自室も与えて、塾に行かせるなど教育費もふんだんにかけているのに、子どもがどうにも自発的に勉強しないという家がありました。

 しかしよくよく話を聞いてみると、親は「勉強しているか」「もっと勉強しなさい」と呪文のように繰り返しているだけで、自分たちはゴルフやカラオケ、その他の社交で外出が多く、在宅時はテレビの画面にかぶりつきでした。そして子どもは入学金さえ積めば入れる大学に入れて大卒の資格さえ持たせれば、あとは家業を継いで安泰だろうというのが本音のようでした。

 言っていることと考えていること、やっていることが一致していないわけですから、子どもが言うことを聞いて、「努力しよう」となるはずがありません。

 一方、今回のアンケートで見えてきたのは、親が勉強家で、子どもが読書や勉強をしている親の姿を見て育ち、自分が勉強するのは自然の成り行きだったという家庭像です。

 あるいは、親が勤勉に働く姿を見て育ったとか、商いに苦労する姿を見て、自分も頑張らねばならないと思ったという声もありました。

 子どもは親の説教より、いいことも悪いことも、親の生きざまに影響を受けるということは何度か述べてきたことです。

 ごく普通の家庭から優秀な子どもさんが育つと、「トンビがタカを産んだ」などと言われますが、これも実は、その親は周りからはトンビに見えていただけで、本質はタカだったというケースが大半だと私は感じています。

 中には親を反面教師としてまっとうに努力する子どもさんもおられますが、親としてはそれに期待するわけにはいきません。

 親ができない努力を子どもに要求しても、子どもには届きません。誠実に生き、努力を惜しまない親の姿を子どもに見せ、言行一致で子どもを教育することは、親となった人の基本と心得るべきです。

(※本原稿は『一流の育て方』から編集して掲載しています。本書の感想は、ミセス・パンプキン公式サイトまでお願いいたします)

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ミセス・パンプキン

1947年生まれ。立命館大学法学部卒業。一般的な家庭でありながら、4人の子どもはそれぞれ、プライベートエクイティ・プロフェッショナル、ニューヨーク州弁護士やロンドン勤務の公認会計士、カナダの大学教員などグローバルに活躍するプロフェッショナルに成長。東洋経済オンラインでの長期にわたる人気連載「ミセス・パンプキンの人生相談室」では膨大な数の育児相談をこなし、さまざまな家庭の問題について、洞察あふれるアドバイスを提供している。


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