橘玲の世界投資見聞録 2017年2月24日

ニューメキシコ、テキサスからネバダ、サンフランシスコ…。
「白人のアメリカ」から「中国化するアメリカ」への旅
[橘玲の世界投資見聞録]

 昨年末に久々にアメリカを訪れ、ニューメキシコ、テキサスからアリゾナ、ユタ、ネバダをレンタカーで走り、モントレーとサンフランシスコに寄って帰国した。アメリカは地域によって印象がまったくちがう。今回は旅行者目線でいまのアメリカを素描してみたい。

旅行雑誌の人気1位の都市、サンタフェ

 サンタフェはニューメキシコ州の州都で、ロッキー山脈の南に位置する観光地だ。この町を拓いたのはスペイン人で、繰り返しインディアン(アメリカ原住民)やメキシコ人の支配を受けあとアメリカ領になった。人気の理由はその複雑な歴史が生み出すエキゾチックな雰囲気で、アメリカの旅行雑誌の投票で何度も第1位に選ばれている。

 サンタフェ市は街の独特な景観を守るため、早くも1957年に、ダウンタウンの建物は(この土地を支配した)プエブロインディアンの日干し煉瓦のスタイルか植民地時代のスペイン建築様式にするよう法令で定めた。

 サンタフェには早くからさまざまなアーティストが移り住むようになり、ニューヨークに次ぐアートの町に成長するとともに、M・ミッチェル・ワールドロップのベストセラー『複雑系』(新潮文庫)で有名になったサンタフェ研究所がある学術都市でもある(広島・長崎に投下された原子爆弾を開発したロスアラモス国立研究所も、サンタフェから北西に40キロほどの風光明媚な山間部にある)。最近では全米から裕福な観光客が集まり、「美食の町」としても知られるようになった。

サンタフェのシンボル聖フランシス聖堂。1869年に建てられたロマネスク様式の教会  (Photo:©Alt Invest Com)
プエブロインディアンの日干しレンガの住宅とスペイン風の建物が並ぶ独特の景観   (Photo:©Alt Invest Com)

 

 サンタフェの中心部にはたくさんの「Cafe」があるが、人気の店は本格的な厨房を備えたレストラン&バーになっている。私が訪れたのはそのなかのひとつ「コヨーテ・カフェ」で、クリスマスにはまだ1週間以上あるにもかかわらず店内は旅行者で賑わっていた。

 客単価は、ワインをボトルで頼んで1人1万円ほど。客層は私以外は全員が白人で、高齢の夫婦が多いが、家族で食事を楽しんでいるグループもいた。レストランだけでなく、サンタフェを訪れる観光客のほとんどが白人で、黒人はもちろんアジア系のひとたちもほとんど見かけなかった。

サンタフェの人気レストラン。ディナーは1人100ドルほど (Photo:©Alt Invest Com)
「複雑系の殿堂」サンタフェ研究所。いまではかつての輝きはなくなってしまった   (Photo:©Alt Invest Com)  

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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