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アマゾンのAIインターフェースが
家庭からビジネスへジワリ進出

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第425回】 2017年2月27日
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家庭で先鞭を付け
ビジネス分野へ侵攻開始

「アマゾン・エコー」の使用イメージ
(提供:amazon.com)

 アマゾンの家庭用AIデバイス「アマゾン・エコー」は、2016年に世界中で520万個を売り上げたと推測されている(スタティスタ調べ)。この数は2015年の倍以上で、家庭用ボイスアシスタント製品として先行したエコーの強力さを物語っている。

 さて、かつて家庭で用いられていたデバイスがビジネスへ浸透した例として、タブレットが挙げられる。ユーザーが個人で使っていたタブレットは、軽量で持ち運びやすく、タッチスクリーンでの操作も簡単だ。その利便さを仕事でも使いたいと、会社に持ち込むユーザーが増えた。そして、このタブレットと同じことが、アマゾン・エコーにも起こるのではないかと予測されているところだ。

 エコーの魅力は、何と言っても音声で操作が可能になることである。音声で指示すれば、音楽が聞けたりニュース速報が流れたりする。それだけではなく、音声で問いかければ同じように音声で返答が返ってくる。また、家庭用の照明やガレージのドアなどのIoT製品を、エコーに告げるだけで点灯させたり開閉したりが可能になる。わざわざスクリーン上のタップやマウスでのクリックなしに音声でやりとりできる手段として、エコーがエンタープライズ場面にも進出してくるのである。

 エコーのビジネスシーンでの利用には、いろいろな方法が構想されているようだ。

 家での利用と比較的似ているのは、ホテルの部屋での利用。家と同じようにエコーとやりとりする。たとえば、ラスベガスのワイン・ホテルでは、この夏までに4748全室にエコーが常備される予定という。部屋の温度設定、テレビや電灯の点滅、カーテンの開閉などがエコーを通じて音声で可能だ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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