電力需要のすき間、
「昼休みの凹み」に着目する

 ピーク時に的を絞ってエアコンを止めよ。

 具体的には、電力需要の最大ピークとなる「13~15時の2時間、企業のエアコンを完全にオフにする」ことを提案したい。

 この命題を念頭において、当連載ではもうおなじみの「電力需要のピーク時間帯の図」を改めて検証すると、ひとつの大きなヒントが見えてくる。

 着目すべきは、「12~13時」の時間帯だ。

「サマータイムよりも昼休み2時間」が、<br />夏場のピーク時電力削減に大きな効果を上げる理由図1 1日の電気の使われ方(拡大画像表示)

 一日の中でいちばんのピークは13~15時だが、その直前の「12~13時」の電力需要が、一瞬ではあるが微減していることが分かる。グラフの頂点が凹んでいるのだ。ピークに向かって上昇を続ける電力需要の〝すき間〟とも言える(図1)。

 これは何を意味するのか。

 答えは簡単。この時間帯は、ちょうど企業の昼休みと合致しているのだ。

 出社時から上がりはじめ、昼休みに一瞬だけやや下降し、再び上がってピークを迎え、その後は徐々に下がり始めて、終業時を境にグンと下がる。

 これがビジネスタイムにリンクさせた、真夏の電力需要の推移ということになる。