[東京 1日 ロイター] - 昭和シェル石油<5002.T>との経営統合に反対する出光興産<5019.T>創業家代理人に就任した鶴間洋平弁護士は1日、記者会見を開き、統合計画の撤回を求める姿勢に変わりはないと述べた。

鶴間氏は会社側と話し合いを持つことは拒まないとしながらも、条件闘争を目的としたものではないため、交渉をすることはないと強調した。

鶴間氏は先月、浜田卓二郎弁護士の辞任に伴い、出光昭介名誉会長らの代理人に就任。浜田氏は辞任にあたって公表した文書で、出光興産が合併の無期限延期を決めたことなどを挙げ、「一つの目標は達成できた」としていた。

メディアを通じ、統合反対と経営陣への批判を展開し、創業家側の「顔」であった浜田氏の辞任が両者の交渉にどのような影響を与えるのかが注目されていた。

会見で鶴間氏は、これまでの出光昭介氏や浜田氏と経営陣との話し合いで「どんな条件であっても(経営統合に)同意をしないというのが必ずしもしっかり伝わっていなかったのではないか」と述べ、統合計画撤回以外は創業家は受け入れない方針をあらためて示した。

後任の代理人が強い反対姿勢を打ち出したことで、事態収拾にさらに不透明感が高まった。

出光興産は昨年10月、4月に予定していた合併を延期すると発表。その後、昨年12月に同社は、公正取引委員会の承認を受け、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル(RDS)<RDSa.L> から昭和シェルの株式31.3%を買い取り、筆頭株主になった。

出光興産は、株取得はあくまでも全面統合に向けてのステップであり、支配を意図したものではないと強調する。ただ、創業家との交渉で膠着状態が続くと、昭和シェルにとっても新たな大株主の存在は不安材料となる。今月下旬に予定される同社の株主総会でも統合に向けた見通しについてどのような説明をするかが注目される。

(浦中 大我)