2月27日、中国企業の間で、海外市場での起債を検討する動きが急速に広がりつつある。写真は人民元紙幣。北京で2013年7月撮影(2017年 ロイター/Jason Lee)

[香港 27日 ロイター] - 中国企業の間で、海外市場での起債を検討する動きが急速に広がりつつある。政府当局が外国投資家からの資金調達がより簡単かつ安価になる新たな枠組みを導入する規制緩和を実施したためだ。

 中国国家外為管理局(SAFE)は1月、企業が本土への資金還流を目的としてオフショア市場で起債した場合、国内の関連法人による保証を付けることを認めた。

 バンカーや法律専門家の話では、資金調達コスト低下につながるこの決定を受け、オフショアでの借り入れに対する関心が一気に高まった。中国企業はできることなら、国内に比べてずっと厚みと流動性があり、より大規模でより長期の起債ができるオフショア市場を利用したいと考えている。ただこれまでは、資金還流目的のこうした起債では国内法人の保証よりも弱い法的な担保しか付けることができず、調達コストが割高になっていた。

 市場関係者は、SAFEの決定は中国国内に戻す前提で外貨を調達する動きを後押しし、人民元を下支えするのが狙いだとの見方を示した。

 この規制緩和により外国投資家は実質的に中国の債権者と同等の立場を得られ、投資資金回収で安心感が強まる。それに伴って、中国企業の調達コストも最大で50ベーシスポイント(bp)下がる可能性がある。

 アバディーン・アセット・マネジメントの新興市場クレジット調査責任者ポール・ルカシェフスキ氏は「オフショアの債券保有者をオンショアの債権者とより平等化するような中国の規制変更は何であれ好意的に評価する」と述べ、今回の措置でそうした平等化が実現されると指摘した。

 新たな資金調達の枠組みに切り替える中国企業は増えている。法律事務所リンクレーターズのパートナー、ウィリアム・リュー氏は、春節(旧正月)明け後に手続きを始めた数件のディールがこの枠組みを採用した、と話した。

 またあるバンカーによると、規制緩和の結果としてオフショア起債案件がぐっと多くなったという。

 昨年の日本を除くアジア市場で発行された外貨建て債券は過去最高の2173億ドルで、うち4割超を中国勢が占めた。今年も中国からの起債は続きそうだ。

 (Umesh Desai記者)