[東京 3日 ロイター] - 東京電力グループの配送電事業会社、東京電力パワーグリッド(PG)は3日、総額900億円の一般担保付き普通社債を起債した。同グループ企業による社債発行は前回の2010年9月以来、6年半ぶり。11年3月の福島第1原発事故以降、債券発行を中断していたが、事故処理費用の政府試算がまとまったことなどを背景に再開にこぎつけた。

今回の債券にはすでに旺盛な投資需要が集まっており、東電PGはこれを皮切りに来年度以降も定期的に発行を検討する方針だ。

東電PGが発行する債券は3年債が400億円、5年債が500億円。利率はそれぞれ3年債が年0.38%、5年債が年0.58%に決まった。調達資金は過去に発行した社債の償還などに充てる。

持ち株会社である東京電力ホールディングス(東電HD)<9501.T>には、16年3月末時点で3兆4556億円の社債残高がある。原発事故以降の空白期間があるものの、電力会社としてはなお最大の発行規模を持つ。17年度だけで6500億円(発行額ベース)の公募債償還が控えており、社債市場から継続的に資金を調達する必要がある。

東電HDは福島原発事故の処理費用が膨れ上がるリスクを抱えているが、東電PGは配送電での市場支配力が強く、事業の安定性も高いため、同グループによる社債発行は当面、東電PGが担う見通しだ。