3月5日、米エネルギー株は昨年、セクター別で最も成績が良かったが、今年はこれまで低迷している。写真はNY証券取引所のトレーダー。2月撮影(2017年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米エネルギー株は昨年、セクター別で最も成績が良かったが、今年はこれまで低迷している。原油価格の先行き不透明感が広がっているため、年内は厳しい状況が続くかもしれない。

 昨年は終盤になって主要産油国による減産合意を受けて原油価格上昇観測が広がった上に、米大統領選でトランプ氏が勝利し、エネルギーセクターに好意的な政策が打ち出される期待も浮上。そのおかげでエネルギー株の年間上昇率は24%近くに達し、他のすべてのセクターを上回った。

 しかし昨年12月半ばにピークを付けたエネルギー株は、2017年に入ってから足元まではS&Pの11セクター中最悪の値動きに変わった。特にさえないのは石油生産会社で、需要回復への疑念や原油および石油製品の在庫が予想外に積み上がっていることが響いている。

 エネルギー株は年初来で5%下落、S&P総合500種全体はこの間6%上昇した。

 市場では協調減産後も過剰在庫懸念はくすぶり、1バレル当たりの原油価格の上昇幅は5ドルまでの狭いレンジを上抜けできない状況だ。

 アナリストによると、米国のシェール産地、とりわけ掘削リグの稼働数が急増しつつあるパーミアン盆地で操業する生産者は、価格が上昇すれば最も恩恵を受けるかもしれない。

 しかしシェール生産者は価格変動がより急激になれば、経営も不安定の度合いが高まるリスクを抱えている。

 マッコーリー・グループのグローバル石油・ガス・ストラテジスト、ビカス・ドウィベディ氏は「米国の供給動向がどうなるかや石油輸出国機構(OPEC)による減産の行方に関して大きな不安が存在する」と指摘。

 サウス・テキサス・マネー・マネジメントのシニア・ポートフォリオマネジャー、クリスチャン・ルドゥー氏は、原油価格がレンジ内にとどまっている場合には配当の妙味がある大手石油株はメリットがあるが、現段階ではそれ以外のエネルギー株はあまりに大きなリスクを提起しているとの見方を示した。

 一方、同じエネルギーセクターでも生産会社の上昇率が大統領選以降2%弱にとどまっているのに対して、トランプ氏の政策効果が見込まれている製油会社は9.5%強も値上がりした。

 マッコーリーのドウィベディ氏は、一部の独立系製油会社は予想される再生可能燃料基準(RFS)の変更がプラスになるだろうが、法人税の国境調整が実施されて痛手を受ける企業も出てくるとみている。

(Jessica Resnick-Ault、Lewis Krauskopf記者)