[東京 8日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)の古沢満宏副専務理事(元財務官)は8日、都内で講演し、「一部の大国に不均衡が集中していることが、世界経済にリスクをもたらしている。脆弱性を高め、市場が混乱する危険性も高めている」と指摘した。

中国の不動産バブルや米利上げに伴う資本流出のリスクを念頭に置いたものとみられる。

古沢氏は、アジアの政策当局者にとって「世界不均衡の縮小、世界金融のセーフティネットの強化、通貨の国際化が重要」と強調し、「不均衡の対処には赤字国と黒字国の連携が求められる」と指摘した。

「セーフティネットの重要な要素は外貨準備の構築」と述べた上で、「ただし外貨準備の積み上げは代償が高くつく可能性のある防御方法」とも述べ、「財源配分が非効率となり、準備通貨国側で政策の緩みの一因となる可能性がある」とした。

このため、「複数の通貨の利用を拡大するとリスクを分散させ、世界経済の緩やかな調整を可能にし、持続可能な政策のインセンティブを与える可能性がある」と強調した。

(竹本能文)