[ 9日 ロイター] - <為替> ユーロが上昇。欧州中央銀行(ECB)はこの日の理事会で主要金利と資産買い入れ策を据え置いたものの、声明では「目標達成に向け正当化されるなら、理事会は利用可能なあらゆる措置を利用する」との一文が削除された。これについてドラギ総裁は「緊急性が存在しないため」と説明した。ドル/円は1ドル114円台後半で推移。

<ロンドン株式市場> 下落した。一時は3月1日以来の安値をつける場面もあった。決算内容が嫌気されたスーパーのモリソン<MRW.L>が値を下げたほか、鉱業株にも売りが集中した。

スーパーで英国第4位のモリソンは6.6%安。5年ぶりに増益となったものの、輸入食品の価格上昇で先行きには不透明感があるとしたことが不安視された。

モリソン株は2016年に底堅く推移し、約56%高となっていた。

金属価格の下落に伴いFT350種鉱業株指数<.FTNMX1770>は3.46%下落した。銅価格が約2カ月ぶりの安値をつけたほか、米国の利上げ観測が強まる中、産業用金属が全般的に値下がりした。BHPビリトン <BLT.L>、アングロ・アメリカン<AAL.L>、グレンコア<GLEN.L>、アントファガスタ<ANTO.L>やリオ・ティント<RIO.L>は1.9%から5.8%の下げとなった。

<欧州株式市場> 小幅続伸して取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)が経済についてより前向きなトーンを打ち出したことから銀行株が買われ、相場を下支えした。 ECBのドラギ総裁は、金融政策でユーロ圏経済を下支えする緊急性は感じないと述べた。ECBは景気刺激策は年末まで維持するとしているが、声明からは「利用可能なあらゆる措置を利用する」とする文言を削除した。 国債利回りの上昇とドラギ総裁の前向きな発言で、STOXX600種銀行株指数<.SX7P> は1.11%、ユーロ圏の銀行株指数<.SX7E>は2.33%上昇した。 オランダの化学大手アクゾノーベル<AKZO.AS>は13.0%値上がりし、2年近くぶりの高値となった。米国の同業PPG<PPG.N>による210億ユーロの買収提案を拒否したことが材料視された。PPGはアクゾノーベルを過小評価しているとしており、代わりに特殊化学事業の上場や売却を検討するとした。

<ユーロ圏債券> 欧州中央銀行(ECB)がこの日の理事会で政策据え置きを決定したものの景気浮揚に向けた緊急性はもはや存在しないとの見解を示したことを受け、ユーロ圏の指標金利である独10年債利回りが1カ月ぶりの水準に上昇した。

ECBは少なくとも年内は積極的な刺激策を維持する方針を表明。ただ声明から「目標達成に向け正当化されるなら理事会は利用可能なあらゆる措置を利用する」との文言を削除。ドラギ総裁はこれについて理事会後の記者会見で、「緊急性が存在しないことが理由だ」と説明した。

こうしたなか独10年債<DE10YT=TWEB>利回りは5ベーシスポイント(bp)上昇の0.43%と、1カ月ぶりの高水準を付けた。

ドラギ総裁はまた、一段の貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の必要性については討議されなかったとも言明。これを受け、TLTROの恩恵を受けている南欧の国債利回りが当初の下げから上昇に転じた。イタリア10年債<IT10YT=TWEB>は2.32%近辺と、約1カ月ぶりの高水準を付けた。