[10日 ロイター] - <為替> ドルが主要通貨に対し下落。2月の米雇用統計で、賃金の伸びが市場予想に届かず、米利上げペースが加速するとの見方が後退した。

雇用統計は、非農業部門雇用者数が23万5000人増と、市場予想の19万人増を上回る一方、時間当たり平均賃金は前月比0.2%増と、予想の0.3%上昇を下回った。

ドルはユーロに対し1.0646ドルと、2月17日以来の安値をつけた。米利上げペースがより緩やかになるとの見方に加え、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が前日、ユーロ圏景気に強気な見方を示したことが背景にある。外為市場:[USD/J]

<ロンドン株式市場> 反発して取引を終えた。英通信最大手のBT<BT.L>が大幅高となり、相場を押し上げた。

BTは3.7%高。FT100種で上昇率が最も大きかった。ブロードバンド部門のオープンリーチを法的に分離すると発表したことが好感された。英国の通信・メディア監督機関である放送通信庁(Ofcom)は2年にわたって、BTに透明性向上を求めており、こうした問題が解決したと捉えられた。

ロンドン株式市場:[.LJP]

<欧州株式市場> おおむね続伸して取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)が利上げの可能性を協議したとの報道で銀行株が値上がりする一方、公益事業と輸出関連株は売られた。

ECBが利上げ開始の可能性について協議したとするブルームバーグの報道で、欧州では国債利回りは上昇し、公益事業<.SX6P>など配当期待で買われていた株の投資先としての魅力が低下した。ユーロが上昇したことで、工業や自動車メーカーなど輸出企業が多いドイツのクセトラDAX指数<.GDAXI>も打撃を受けた。

一方、STOXX欧州600種銀行株指数<.SX7P>は0.77%上昇した。個別銘柄ではドイツのコメルツ銀行<CBKG.DE>とイタリアのバンコBPM<BAMI.MI>、バンコ・ポピュラール<POP.MC>がいずれも5%を超える値上がりだった。

欧州株式市場:[.FJ]

<ユーロ圏債券> 欧州中央銀行(ECB)内で量的緩和終了前の利上げ論が浮上したと伝わり、国債利回りが急上昇した。

2月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を上回り、賃金も増えたことを受け、連邦準備理事会(FRB)が来週、利上げを行う可能性がある。こうした見方も、債券市場の重しとなった。

ドイツ10年債利回り<DE10YT=TWEB>が7ベーシスポイント(bp)急上昇して0.496%と、5週間ぶりの高水準を記録、1月につけた高水準に近づいた。過去2週間では約30bp上昇し、2015年6月以来の大幅な上げとなった。

30年債利回り<DE30YT=TWEB>が1.29%と、昨年初め以来の高水準を記録した。5年債利回り<DE5YT=TWEB>は9bp上がってマイナス0.40%。

2年債<DE2YT=TWEB>と10年債の利回り格差は130bpを突破、2014年6月以来の水準に拡大した。利回り曲線の傾きが急になり、将来のインフレ期待の高まりをうかがわせた。

イタリア<IT10YT=TWEB>、スペイン10年債利回りは、週間の上げ幅が4カ月ぶりの大きさとなる勢い。スペイン10年債利回り<ES10YT=TWEB>は一時、1.89%と昨年6月以来の高水準をつけた。

スイス10年債利回り<CH10YT=RR>が2015年9月以来初めてプラスに転じ、米国債利回り曲線の傾きも急になった。世界の債券市場で潮目が変わりつつある兆候を示した。

ユーロ圏金融・債券市場:[DE/BJ]